2007 June

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SENDAI AKIU - Life, Work, Weblog

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更新日 2009-01-02 | 作成日 2007-10-20

6月24日(日) テストがないのによく学ぶ


Finland.jpg 誕生日にアマゾンから届いたフィンランド教育の本「競争やめたら学力世界一」(福田誠治著,朝日新聞社)を読み終えました。いろいろ心にヒットすることが多く収穫がありました。読み終わった第一の感想は,MAPが目指している教育がここにあるということです。

 フィンランドはPISAの学力状況調査で世界一と認められた国です。その教育の特徴を短い文で説明するのは難しいですが,あえて書けば「平等と個別化」です。クラスは習熟度別などではなく,いろんな学力の生徒による少人数クラスです。授業は先生が一方的に知識を伝達する一斉授業ではなく,数人のグループによる「協同学習」が基本です。学習内容は生徒と教師が相談して決めて,評価も生徒が自分自身で行います。テストはありません。そんなことで子どもは勉強するのかと思うかもしれませんが,その結果が学力世界一なのです。

 フィンランドの学校には,MAPで大切にしている「生徒同士の学び合い」があります。また,目標設定と評価も常に生徒が自分で行い,クラスのルールも生徒が自分たちで決めていきます。学習者が自分の責任で学んでいくというスタイルも,MAPに通じるものがあります。フィンランドではMAPが目指している教育が具現化されていて,その結果学力が世界一であるというこの現実は,MAPを志す者にとって励みになることです。

 ところで,日本ではテストがあるからこどもたちは勉強すると考えられています。ところが,フィンランドではテストがないのに,日本のこどもたちよりよっぽどモチベーションが高い。テストって本当に必要なんでしょうか。

 先日,NHKラジオ第一の「ニュースアップ」で,フィンランド教育が取り上げられました。私が読んだ本の著者・福田誠治教授のインタビューでしたが,その中で「フィンランドの学校にはテストがない。テストというのは,それをすることによって成績の低い子のモチベーションを下げるだけでなく,成績の高い子の伸びる余地をも押さえ込むということに気づかされたのが,フィンランドの教育から学んだ一番大きな点です」と,だいたいこんな話をしていました。

 テストが成績の低い子のモチベーションや自己肯定感を低くするものだというのは私にもすぐに理解できますが,成績の高い子にもよくないという視点は新鮮でした。でもあらためて考えると,テストをするということは学習内容に枠をはめるということです。テスト範囲が決まれば,そこしか勉強しません。また,勉強の内容も,他者のつくるテストに上手く反応できるような学習方法になるわけです。これでは本来の自分で学ぶ楽しさは半減です。学びたいことを学ぶから楽しいんです。

 そういえば,養護学校のこどもたちも,テストがないけどよく学びます。養護学校から学びを見ていると,フィンランド教育の意味がより分かるような気がします。今,安倍政権の元,日本で進められている教育「改革」は,教員を信頼せず(免許更新制),教育への国の管理を強め(教育委員会への国の是正権限の強化),生徒の自主的な学習時間を奪い(土曜授業,授業時間1割増),協同学習の価値を認めず(総合的な学習の時間批判),教育にできるだけお金をかけないようにしよう(「財政の健全化と教育再生は両立させる」)というもので,これらは見事なまでにフィンランド教育の逆をいっています。次世代を育てるお金もケチる日本。日本の未来が見えてきますね。

時論公論「教育再生法」成立後の課題(NHK解説委員室ブログ)


6月17日(日) 芝生の草取り5時間!


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 ここのところの雨で,芝生に混じって雑草が大量発生しました。今時期に出てくる雑草は,一見芝生に似ているものが多く,ちょっとした色の違いや葉の形の違いで見分けて取っていかなければなりません。狭い芝生なのに,午前から昼食をはさんで夕方まで5時間もかかりました。完全には取り切れてませんが,最後に今年はじめての芝刈りをして,それなりに見られる芝になりました。(でもその後微熱が出ました…まだりんご病につづいているらしい)

 初夏の庭では,イチゴが収穫期を迎えて次々に赤く実っています。その隣のブルーベリーはだんだん実が大きくなって色づいてきています。ヤマボウシは花をつけはじめ,その両側に長ーく伸びているブラックベリーも花をたくさんつけています。こちらも収穫が楽しみ。駐車場の近くではオオムラサキツユクサが紫色のきれいな花をつけています。

6月17日(日) ゴム足修理


 パソコンや周辺機器のゴム足が取れることはないですか?

 長く使っている Kensington のトラックボールのゴム足が,最近ちょこちょこ取れて行方不明になります。トイレの床とか不思議な場所から発見されてはつけ直すということを繰り返していたのですが,先日3個一度に行方不明になり,そのうち1個はいつまでも見つかりません。

 足が3つだとガタガタするし,全部取ってしまうとすべって使いにくい…。ということで,昨日DIYショップに探しに行きました。そうしたら,いろんな大きさのゴム足のセットやゴムシートがたくさん売っています。やっぱり需要があるんですね。同じように見えるゴムでもすべりやすさや堅さがそれぞれ。取れたゴム足とよく見比べて,同じ厚さで同じようなすべりにくさのゴムシートと,ゴム用の接着剤を買ってきて修理しました。ゴムシートは10cm角で100円もしません。接着剤も新しくしたので,しばらくは行方不明になることもないでしょう。

6月16日(土) DCTニューシングル


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 DREAMS COME TRUEのニューシングルが出ました!

 1.きみにしか聞こえない
 2.さよなら59ers!

 1曲目の「きみにしか聞こえない」は,同名の映画の主題歌です。2曲目の「59ers」は「フィフティーナイナーズ」と読みますが,「号泣(59)するひと」という意味です。1曲目は繰り返して聞いているとだんだん入ってくる感じ,2曲目は曲のテンポが途中でガラッとかわる変な曲ですが一度聞いただけでお気に入りになりました。

 ちなみにジャケットデザインは,手話で「会う」とか「出会う」という意味です。1曲目のモチーフなんでしょう。実際にジャケットを出して広げてみると,ちょっとした仕掛けがあって,右の手と左の手は別なページに印刷されています(と書いても意味は通じないかな…)。下のサイトで試聴できますので,ぜひどうぞ!

DREAMS COME TRUE「きみにしか聞こえない」特設サイト

6月16日(土) りんご病


 胃炎かと思っていた体調不良ですが,火曜日から四肢に発疹が出て正体が分かりました。それはなんと「りんご病」(伝染性紅斑)。今年は実は当たり年だとか。幼稚園から小学校低学年の患者が多いらしいですが,この歳になって罹るとは驚きです。発疹が出てしまうと感染力はないそうで,熱もないので出勤はしましたが,やはり夕方になるとどっと疲れが出てきました。休日にたどり着いてホッとしています。

りんご病(伝染性紅斑)が大流行の兆し


6月15日(金) 教育再生会議への批判記事


 やっと各方面からイーカゲンな教育再生会議に対する批判が聞こえるようになってきましたね。何度も書きますが,この人たちのずれた視点と対策にしたがうと,教育はむしろ再生不能に近づくでしょう。

視点・論点「教育再生会議報告を読む」(NHK解説委員室ブログ)

6月15日(金) taro退院


 taroは無事13日に退院できました。学校は昨日1日休んで,今日1週間ぶりの登校です。担任の先生が病室にお見舞いに来てくれたり,クラスの生徒が寄せ書きを書いて持ってきてくれたり,なんだかいっぱしの重病人というかんじ…。朝の会で前に立ってあいさつなどさせられるかもと,昨日の夕食時にいろいろ質問をして答える練習をしました。

「病院はどうでしたか?」
「楽しかったです。」
「耳はよくなりましたか?」
「トイレのザーッという音がうるさいです。」

6月13日(水) taro,耳の手術


DSCF0125.jpg 昨日,仙台赤十字病院でtaroが耳の手術をしました。滲出性中耳炎にともなう難聴の治療で,鼓膜にチューブを入れる手術です。大人なら部分麻酔で出来るのですが,手術中に怖がって動いたりすると危ないので,全身麻酔で行いました。

 先生や先に手術をした患者さんから「痛くない」と聞いて意気揚々と手術室に向かったtaroですが,終わってみればやはり痛くて,手術後は泣いていました。痛み止めの座薬をもらったときも「イタイばしょがふえた」とさらに痛がっていましたが,すぐに眠気がやってきて,あとは延々と寝ていました。

 親は全身麻酔と聞いただけでドキドキソワソワしてしまいますが,本人はその辺の怖さはないようでした。みんなの先頭を切ってやる気満々で手術室に向かうtaroを見ていると,すごいなーと驚きましたが,術後に痛くて泣くところはやはりこどもですね。今日午前中の検査で退院の可否がきまります。元気に退院できるかな?今日も涙がチョロンかな?

6月12日(火) 5000万件の年金記録を1年で調べるには…


DSCF0081.jpg 安倍首相は宙に浮いた年金記録問題で「所有者不明の5000万件については,1年以内に突合してそののち半年以内に通知を行う」と述べたそうですが,皆さんそれを聞いてどう思いました?私は無理だと思いますけどねー。

 仮に土日なく365日調べたとして,1日あたりの件数は13万件になります。

50,000,000÷365=136,986(件)

そうすると,1時間あたりに解決すべき件数は,これまた24時間不眠不休でやったとして,

136,986÷24=5,708(件/時間)

となります。これを1秒あたりに直せば,

5,708÷3,600=1.6(件/秒)

になります。

 今この1秒間に1件以上解決しないと間に合わないということです。実際には調べられる日数も1日あたりの時間数ももっと少ないわけですから,この数字よりももっとシビアに結果を出していかないと,5000万件を1年で調べ上げることはできません。人数を増やせばいいかと考えるかもしれませんが,例えば1,000人使っても1秒でやらなければいけないことを1,000秒に延ばせるだけです。1,000秒といえばたかだか15分程度です。

 こうやって簡単に計算してみても,5,000万件を1年でというのがいかに大変な作業かということが分かりますが,さて1年後にはどうなっているんでしょう。一国の総理大臣が約束したことが,1年後に「やっぱりダメでした」となるんでしょうか。まあ教育ナントカ会議の無責任などを見ていれば,そういうことが起きてもまったく不思議はないですが。

6月11日(月) 鶴岡・木村屋の甘夏ゼリー


DSCF0089.jpg 昨日,鶴岡から祖父母が来ました。夕食後,お土産で持ってきてくれた木村屋の甘夏ゼリーを食べました。甘さの中に少しミカンの苦みがあって美味しいです。こどもたちも「ちょっと苦いね」と言いながら,一人分ペロッと平らげました。私の胃の方は相変わらず。昨日もまともに食べたのは夕食だけですが,ゼリーは美味しく食べられました。

 祖父母が来たのは,taroの入院に備えてです。滲出性中耳炎の治療で鼓膜にチューブを入れることにしたのですが,手術中に動くと危ないので全身麻酔で行います。今日から2泊3日の入院生活。Aldoが付き添うので,ayuの送り迎えや食事づくりなどを祖父母にお願いしました。

甘夏ゼリー(庄内発 美味しい生活日記)

※こちらの写真の方がずっと美味しそう!

6月9日(土) 胃炎?ぐったり…自分の車にひかれそうに…


 水曜の夜からずっと微熱でした。木曜日は無理して出勤したのですが,金曜日は力尽きて年休。この2日間は食事も控えて布団のなかで過ごしました。今土曜日の夕方ですが,やっと平熱になってきて,食事も少しずつ再開しました。

 しかし,調子が悪いときは,いつも以上にいろいろヘマをやらかします。物を無くすのはまだいい方で,今回一番驚いたのは自分の車に轢かれそうになったこと。木曜日に学校から帰宅して家の駐車場に車を止め,後部座席のドアを開けて荷物を出していたら,車がゆっくりとバックしてきたのです。いつも必ずハンドブレーキを引いてギアをローに入れるのですが,今回は二つとも忘れてしまったんですね。車に体を押されて動いていることに気づいて,すぐに止めようとしましたが,具合が悪くて力も出なかったのか,なかなか止まりませんでした。それでも必死に押したらなんとか止まり,後部座席から乗り込んでハンドブレーキを引きました。

 停車したらハンドブレーキを引いてギアをローに入れるなんて,いつもまったく無意識にやっていて一度も忘れたことがないのに,そんなことでも体調が悪いとスッポリ抜けてしまうんですね。すぐに気づいて止められたからよかったですが,もしそのまま車が道路に出てしまったらとか,気づくのが遅れてスピードが出てから止めようとしたら…など,考えるとけっこう怖いです。

6月4日(月) ガーベラ


DSCF9926.jpg 転勤で花束をいただいたときにも驚きましたが,ガーベラって花が長持ちしますね。10日前に買ってきたガーベラがまだピンピンしています。このガーベラは10年ぐらい前の光明の卒業生が,仙台ローズガーデンという作業所で栽培しているガーベラです。5本で300円。

 うちでは植物はすぐにゴマ(ネコ)の食害に遭ってしまうので,基本的に植物をテーブルに置いたりはできないのですが,このガーベラはなぜか食べないようで,食卓に置いて楽しんでいます。

仙台ローズガーデン

6月4日(月) 矮小化するニッポン


 私好みのコラムがありました。この水木楊氏のコラムはどれも納得。

矮小化するニッポン・松岡利勝前農相の自殺で憂うこの国の皮相と末梢

6月3日(日) テニス県総体団体戦の応援


DSCF0026.jpg 昨日は泉庭球場で行われたテニス県総体団体戦の応援に行きました。1回戦の常磐木戦は2−1で勝ち,2回戦の気仙沼向陽戦で1−2で敗退。あと少しのところでベスト8を逃しました。

 この団体戦は3年生にとって最後の試合です。彼女たちは1年生のときから光るものを持っていて,2年前からこの日の活躍を期待していました。練習を一生懸命がんばっているのに結果が出なくて「どうしてかな」と心配した時期もありましたが,最後の最後にベストの試合を見せてくれました。本当はもう少し上を目指していましたが,試合の中に2年間の成長を感じさせるプレーが随所にあり,十分満足できる結果でした。

 帰りの車中,2年ちょっとを振り返りながら,いい生徒に恵まれたな〜としみじみ思いました。転勤のときに涙で見送ってくれた生徒たち。男女隔てなく仲のよいテニス部員たち。いつものテニスコートでいつもの生徒たちの試合を観戦していると,転勤したことを忘れそう。明日普通に蔵王高校に出勤してしまいそうです。

6月3日(日) みんなでつぶそう教育再生会議


 教育再生会議第2次報告が出ましたね。

  • 土曜日に授業を行えるようにする
  • 徳育を教科化し、多様な教科書・教材を作成
  • メリハリのある教員給与体系
  • 全国立大学の9月入学枠設定を実現

だそうです。

 教育の場は学校の授業だけではない。授業時間と学力は比例しない。土曜授業や夏休み短縮などという短絡的なアイディアが出てくるということは,そういうことをよく理解していないということでしょう。長い時間をかけ週5日制に移行した経緯などものともしない鈍感力です。

 道徳という正解のないものに教科書を用意するという発想も貧困極まりないものですが,学校間の競争なんてさらにバカバカしいですね。今問題になっている「学力の2極分化」に拍車をかけ,社会をさらに不安定にするだけでしょう。裏付けのない思いつきだけで,脊髄反射的に基本的なしくみをいじくりまわすのは本当に勘弁してほしいものです。

 報告書には「学力向上にあらゆる手立てで取り組む」なんて威勢のいいことが書いてありますが,その「あらゆる手立て」の中に予算の話はまったくありません。金も出さずに再生するなんて,そんな魔法みたいな甘い話がどこにあるというのでしょう。ただより高いものはないというではないですか!

 年末に第3次報告を出すとのことですが,朝日新聞の社説が言うように「一から出直す」のではまだ足りません。いっそのことゼロに戻したらどうでしょうか。現状ではそれが一番教育にいい影響を与えると思うのですが。

朝日新聞社説:教育再生会議<一から出直したら>