4月30日(月) 醤油差しの保存場所は?
しばらく前のことですが,学校で寿司をとったとき,醤油のまずさに驚いたことがありました。古い醤油の味といったら分かるでしょうか。香りもなく,色も黒ずんで変な味になった醤油です。いくらネタが新鮮でも舎利が美味しくても,醤油がダメならだいなしです。寿司屋がこんな醤油を出すのかとあきれてしまいました。
醤油は常温で食卓などに置きっぱなしにしていると,すぐに風味が落ちて美味しくなくなってしまいます。味を落とす原因は,高温,光,空気中の酸素だそうです。皆さんのお宅の醤油差しはどこに置いてありますか。もし食卓に出しっぱなしでしたらら,今度新しい醤油を買ったときから冷蔵庫保存に変えてみてください。食事のたびに冷蔵庫から醤油差しを出すのは面倒と思うかもしれませんが,醤油の味が変わると料理のおいしさも全然違います。また,醤油差しにはフタができないことが多いので,空気との接触を少しでも減らすためには,醤油差しに入れる醤油の量もごく少なくするのがおすすめです。
4月29日(日) 遅刻で「地獄へ直行」→処分見送り
遅刻回数に応じて「1 イエローカード」…「4 校長面談」「5 地獄へ直行」と書いた掲示物に生徒の名前を付箋で貼っていたことについて,そのクラスの指導に問題があったと校長が謝罪したことがありました。この件について当該教育委員会はその先生の処分を見送ったそうです。「生徒との信頼関係の中での指導だった」という判断とのこと。
この教育委員会の判断,私はうれしかったです。校長謝罪の記事を見たときに,私自身はこういう指導はあり得ると感じました。この指導の局面だけを見れば「人権侵害」「教育的配慮不足」と言えなくもないわけですが,担任と生徒の関係というのはひとつの局面のみで成立しているわけでなないんですね。いろんな教育的なやりとりの積み重ねがあって,その中の一つに遅刻指導もあるわけです。この先生の場合は生徒からの信頼が厚かったそうですから,先生の指導を全体的に見れば決して非難されるべき教員ではないはずです。遅刻指導についても信頼関係の中でブラックユーモアを効かせていたと理解できます(この指導が最善だったかどうかは別問題)。
こういうどうってこともない出来事がさも大事件のように報道されてしまうところに,いまの日本の一面がかいま見えます。これが例えば昔起こった「葬式ごっこ」事件のような教師によるいじめとはまったく次元が違うということは,誰にでも分かるだろうと思うんですが…。人間関係についてのセンスがない,物事を表面的にしかとらえられない人間が,こういう話をマスコミに流すということでしょうか。それを真に受けて報道するマスコミも,また同じように物事を表面的にしかとらていないということかもしれません。
4月28日(土) 養護学校でMAP(2)
先週に続き,課題別の生活学習の班でMAPの活動を行いました。今週は「キャッチ」と「ラインナップ」にチャレンジ。「キャッチ」ではゲラゲラ笑って盛り上がり,「ラインナップ」では「あーでもない,こーでもない」と右往左往しました。
「キャッチ」はみんなで輪になってする活動です。左手を広げて上に向けて左側の人のほうに出し,右手は指さしの形にして右隣の人の左手にちょんと載せます。自分の左手には隣の人の指がちょんと載っています。そして「キャッチ」と言われたら,左手で相手の指をつかむと同時に,右人差し指をつかまれないようにサッと逃げます(ケガをふせぐために握り方の指導が必要です)。「キャッチ」以外で動いてはいけません。最初は私が「キャッチ」,「キャベツ」(←引っかけ)などとやってみましたが,すぐに「僕もやりたい!」という生徒がでてきたので交代し,最後は誰でも言っていいバージョンも行いました。引っかけの言葉も「キャノン」「キャット」など生徒が自分たちで考えて楽しんでいました。
「ラインナップ」は,決められたお題にしたがって順番に並び替える活動です。単純な活動ですが,それでもけっこう楽しめるんですよ。1回目は名前の50音順に並び替え。50音順がけっこう厳しい生徒もいましたが,一文字目が同じ生徒同士の並び方について「二文字目の50音だと逆じゃない?」と気づいて投げかける生徒もいて,紆余曲折があったもののなんとか1度で正解にたどり着きました。
その様子を見て若干不安になりつつも,2回目は少しハードルを上げて「無言で背の高さ順」というお題を与えました。少し離れたところから指さしで指示する生徒,互いにウロウロ入れ替わってわけが分からなくなっているグループ,言いたいけどしゃべれなくてたたき合いになっているグループなど,なかなか面白いシーンを見ることができました。背の高さ順で並ぶなんてしゃべらなくても簡単と思うかもしれませんが,実際にやってみるとそんなに簡単にはいきません。互いに相手をしっかり見合うというのを普段の生活であまりしていないかなと思わされる活動状況でした。また,自分と比べると難しいから誰かに遠くから見てもらう(ように頼む)なんていうことにも,気づいてやれるようになってほしいですね。
時間がなくてしっかり振り返りができなかったのですが,最後のたたき合いのシーンを引用して「伝えたい内容が,たたくという伝え方で本当に伝わっていたかな?」ということを投げかけて活動を終わりました。
4月23日(月) 駅のエスカレーター
河北抄に駅のエスカレーターについての記事がありました。駅のエスカレーターには,急ぐ人のために片側を空けて一列に乗るという暗黙の了解事項みたいなものがありますね。地域によって寄る方向が右だったり左だったりするので,旅行に行ったときなどは周りの状況を見て同じ方向に寄るようにしています。仙台はもともと右側に寄る地域に属するらしいのですが,最近,JR仙台駅では東京方式で左側に寄る場合が多くなったとか。で,これを見て「東京人の習慣に合わせるのはいかん。自分たちの文化に自信を持とう!」と言っている人がいるという記事でした。
まあ,そう言っている人は半分ジョークだと思いますが,考えてみるとそれぞれの地域に似たような暗黙の了解事項があるというのは面白いですね。誰かが始めて,みんながそれに気づいて自分もやってみる。そういう行動が広がって一つの「文化」になっていく。「急ぐ人に道を譲る」という行動の意味が分かりやすいのも,広がりやすい要素だったんでしょうかね。
ただ,面白がってばかりもいられないことがあって,こういう暗黙の了解事項を「そうするべきこと」「しなければいけないこと」とクソ真面目に解釈してしまうと,せっかくの「文化」も台無しになってしまいます。右半身麻痺の人は右に寄って立つことはできないし,旅行で荷物をたくさん持っている人はどちらに寄るのも大変なことです。混雑しているときに片側に寄ると混雑の程度が増してしまいます。幼い子どもを連れていれば,当然手をつないで二人並んで立たないと危険です。エスカレーターは必ず片方に寄ると決めてしまうと,いろいろ不都合が出てくるわけです。じゃあそんな暗黙の了解事項は無くしてしまえとも言えないですね。それなりにいいことがあるからそういう了解事項が広まっていくわけですから。
私が思うに,皆さん周りを見てそれに合わせるということができるのですから,その時々の状況に応じて,対応を柔軟に変えていくというのがいいのではないでしょうか。右に寄っている人がいれば自分も右による。左に寄っている人がいれば,自分もそうする。急いでいるときにどちらの列も空いていなければ歩いて登るのをあきらめる。そういう場面場面の了解事項に従えば,互いに腹を立てることも減るでしょうし,片側に寄れない事情がある人も安心できることでしょう。
4月22日(日) 父親参観
午前中は小学校の授業参観と幼稚園の父親参観が重なり,手分けして参加。幼稚園の父親参観は,畑の畝たてとジャガイモ植え作業です。要するに作業要員として父親がかり出されたということ。まあそれでも,鍬で畝をつくり鶏糞などの肥料を撒くのは楽しい作業ですね〜。(今日はちょっと筋肉痛ですが)
園の畑は幼稚園からちょっと歩きます。その道すがら,ayuはヒメオドリコソウを摘んでは花の蜜を吸っていました。ヒメオドリコソウの花って甘いんですね。知らなかった。自然の遊びをこどもに教えてもらうとは…。園庭から山と畑しか見えない自然いっぱいの幼稚園でよかったなー。
4月22日(日) 三神峯公園で観桜昼食
午後はお弁当を持って三神峯公園に行きました。思ったよりは混雑もなく,お弁当を食べてボール遊びをしてノンビリ過ごしました。
4月21日(土) 養護学校で初MAP!
昨日の授業参観をなんとか終え,休日にたどり着きました。クラスの授業は「お楽しみ会」でした。保護者の皆さんからは,こどもたちみんなが楽しんでいてよかったとか,クラスとしてまとまりを感じたなど,前向きに評価する意見をいただいてホッとしています。
今週は,初めて課題別の生活学習(うちの学校では伝統的に「単元」という言葉はつきません)がありました。私の担当は将来就労を目指す8名のグループです。全体オリエンテーションで班が発表された後,15分だけでしたがMAPネタで初回の授業を行いました。
行った活動は,1人に1枚ずつ配られたカードを互いにつなぎ合わせていくゲームです。カードの両端には図のようにいくつかの果物と野菜の絵が半分になっていて,誰かのカードとつながるようになっています。これを「ヨーイドン」で互いに見せ合って,カードの順番にできるだけ早く並び替えるという活動です。生徒たちはとても楽しそうにワイワイ話し合って並び替えをしていました。
この活動は2回行って,1回目の並び替え時間が1分ちょっと,目標時間を30秒に決めて臨んだ2回目も1分ちょっとでした。目標時間を大きくオーバーしたり,「おまえが遅いんだ」などという声が聞こえてきたり,これからのネタをいくつか収穫できました。(^_^)v
この班は10月の自主公開研究会で事例発表をする班でもあります。高等部としては,生活学習で次のような力をつけることをねらいとしています。
- 意思表示・非言語的コミュニケーション
- 感情のコントロール
- あいさつ・言葉遣い・会話
- 協調性・協同作業
このようなねらいに,MAPはとても有効だと思います。今回のカードをつかった活動も,これらのねらいとリンクしていることがお分かりいただけるでしょう。次の時間には,言葉を使わずにコミュニケーションする活動と,今回の活動の「カードを見せ合わないバージョン」(自分のカードを仲間に見せずに会話だけで並び替える)をやってみようと思っています。どんな授業になるか楽しみ!
4月15日(日) ニューラケットでテニス
昨日,午前中はOAZテニスクラブに参加して,蔵王高校のテニス部員や地域の方々とテニスをしました。転勤でいただいたお餞別で新しいラケットを購入し,今回初めてつかってみました!なんだか自分が上手になったような打ち心地で,とてもよかったです。テニスコートはお花見スポットとしても有名な益岡公園(白石城)にあります。満開の桜の中,しかもテニス部のみんなとのテニス。とても楽しかった。
4月15日(日) 仙台市農業園芸センター
午後は,taroのたっての希望で仙台市農業園芸センターに行きました。食虫植物のハエトリグサがtaroのおめあてです。大温室の中は初夏のような暖かさ。ハエトリグサなどの食虫植物の他,サボテンやハイビスカスなど暖かい地域の植物たちにtaroは大喜びでした。ayuは草花には興味がない様子でしたが,ウインドチャイムの音に反応する噴水が気に入って遊んでいました。二人とも,飽きることなくいつまでも温室内をウロウロ。とても楽しかったようです。休日らしい休日を過ごせる幸せをかみしめています。
4月14日(土) 教育改革:やっと出てきたまともな意見
NHKの解説委員室のブログに,「私の教育改革論」というテーマで3人の専門家の投稿が掲載されています。明治大学文学部教授・諸富祥彦さん,東京大学教授・刈谷剛彦さん,そして金八先生の作者である脚本家の小山内美江子さんです。
これを読んで,現在の「教育改革」についてやっとまともな批判が出てきたと思いました。3人の意見は,どれも現場で働く私たち教員の意見と同じ方向性です。私がこの「ひとこと」で書いてきた教育再生会議に対する感想とも重なっています。諸富さんの投稿の中に「学校の職員室は年がら年中運動会のような状態」とありますが,まさにその通り。職員室での教師の精神状態は,常に限界まで引っ張られているゴムのようだと言ってもいいでしょう。一生懸命やろうとすればするほど,ゴムは伸びきって弾性を失っていくのです。
3人の専門家は皆さん現在の学校教育現場を実際に体験として知っている方です。現場を知っているから,このようにまともな意見が出てくるんですね。マスコミに流れる偏った情報のみを鵜呑みにし,実際の教育現場を見ようともせずに「改革」「再生」などと騒ぎ立てる人たちとは違います。今はそういう無責任な人たちが,教育をいじくりまわしています(ちなみに教育再生会議のメンバーに現場の教員が入っていないってご存じでしたか?)。私たちの未来を託す子どものために,誰の言っていることを信じればいいのか,よーく考えないといけません!
私の教育改革論(4)明治大学文学部教授・諸富祥彦
私の教育改革論(3)東京大学教授・刈谷剛彦
私の教育改革論(2)脚本家・小山内美江子
4月9日(月) 餞別のお返し
いただいた餞別のお返しを置きに,蔵王高校に行きました。校門の桜は,まだつぼみでした。
お返しはいつも自分なりのメッセージになるように考えて選んでいます。前回,名取養護学校から蔵王高校に異動したときは,「光とともに」の第2巻+コッペのクッキーでした。
今回は,わらしべ舎西多賀工房の粉石けん(廃油リサイクル)とコッペのクッキー(国産小麦使用)です。どちらも私が以前光明養護学校に勤めていた頃に在籍していた光明の卒業生がつくったものです。コッペの代表は私の大学時代の先輩でもあります。
蔵王高校は今日が始業式と入学式。光明養護学校も同じです。昨日用事が済んで校門をでるときは,やはりさびしい気持ちになりました。これからの毎日にはまだ不安があり,ときどき後ろを振り返りたくなりますが,前に進んでいかなければなりません。
社会福祉法人わらしべ舎・西多賀工房
手造り無添加パンの店・コッペ
4月8日(日) 動物園+トイザらス
昨日は我が家のキッズデーでした。
最初は八木山動物公園。こどもたちは気持ちがはやって「歩く」ということができません。まずはカバさん,次はキリンと園内を走り回りました。一回りしたところでお弁当タイム。風が少し冷たかったのですが,陽が照るとポカポカ暖かくなり,春の雰囲気を満喫できました。
そして次はトイザらス。10日で5歳になるayuの誕生日プレゼントを買いに行きました。積み木を買ってあげたかったのですが,売り場に行く途中,赤ちゃん人形「しーちゃん」の解説ビデオに釘付けに…。積み木のことはすっぱり忘れて,心はしーちゃん一色です。しかたがないので誕生日プレゼントはしーちゃんにして,積み木はtaroとayu二人に買ってあげるということになりました。
4月7日(土) 着任
4月2日(月)から光明での勤務が始まり,1週間が過ぎました。この1週間は会議の連続で新しいことをいろいろ頭にたたき込まなければならず,とても疲れました。やっと週末にたどり着いたという感じです。まだ生徒を迎えていないこともあり不安のほうが多いですが,光明での自分の役割も見えてきて期待感も少し出てきました。
光明養護学校では今年の10月に自主公開研究会を開催します。私は予想通り研究部の所属でした。今回の研究テーマは,とてもおおざっぱに言ってしまえば『生徒の主体性を引き出し,コミュニケーション・スキルと問題解決の力を高めるために,授業の環境をどう設定していくか』ということです。紀要を斜め読みしたときの感想は「これってMAPだよな…」でした。公開に向けて事例研究のT1という役割を与えられたので,MAPで学んだことを生かしながらやっていけるといいなと思います。
そんな気持ちでいるときに出会ったのが,この中島聡氏のブログ記事です。
「自分がやりたいこと」と「会社にとって必要なこと」のベクトルを合わせることができた時に大きな力が出る
光明のベクトルと私のベクトルがシンクロして,「楽しんで,学校に貢献する」という状況になるようにしていきたいです。まずはその前提として,生徒たちとの1日1日をしっかりつくっていかなくては…。その部分の不安は,生徒たちの顔を見て生活が始まらないと解消されませんね。