空白
前沢養護学校・講演(2001/6/1)
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 かつおくんは高等部の自閉症の生徒。発語はなくて,そのためか心配性で何でも指さしで確かめないと落ち着きません。給食の時にも,食べ終わった皿を指さしして何かを訴えるので,最初は「おかわりがほしい」だと思って,おかわりをさせました。ところが,それでうまくいくときと,怒るときがあるんです。で,お母さんにうかがったら「食べちゃったよ」という意思表示の場合もあるというのです。

 お母さんは「おかわり」と「食べちゃった」を区別できるようだったのですが,私たちにはその二つが区別できなかったので,このカードを用意して確認することにしました。それ以降,この件で問題が発生することはありませんでした。

 この生徒の場合,保護者の意向として絵カードは使いたくないということでした。お母さんには生徒の身ぶりでだいたい考えていることが分かるとおっしゃっていました。でも私たちには分からないので,せめて学校だけでも使わせてくださいとお願いして,学校ではこのほかにもいくつかの絵カードを用いていました(作業の報告,掃除の手順など)。

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