例えば今年のうちのクラスにこういう生徒がいます。
- 人につばをかけるのがとても上手
- 学校では教師が,家では親兄弟が餌食になります。
熱帯地方に木の上の虫を水鉄砲で撃ち落とすテッポウウオという魚がいますが,まさにあの魚のようにつばが百発百中,数m離れていても逃れられません。
こういう状況で私がすぐに思いつく目標は『つばをかけない』というものです。でも,この「〜しない」という否定文はちょっとなさけない。それでもう少し状況を観察すると,
- やるべき事がない自由時間か活躍の機会がない朝の会につばかけは集中
- 作業学習の時間や食事中などやることがある時はしない
そうすると,つばかけをなくすためには,
- 朝の会は彼にも活躍の機会を与える
- 休み時間を適切に過ごすスキルを身に付けてもらう
というあたりが焦点になります。
朝の会で暇をしているという問題は,彼の問題ではなくて,こちらの状況設定の問題ですから,彼の目標としては2番目の「休み時間を適切にすごす」というものでやっていこうということになります。
こんなかんじで,目標が否定文になってしった場合は,少し観察して考えることによってたいていの場合は肯定文,つまり成長をうながす方向性で書き直すことができると思うんです。せっかく1年間がんばる目標ですから,ぜひ成長が見える方向性で書いてあげたいと思います。
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