空白
前沢養護学校・講演(2001/6/1)
スライド

 携帯ブックで登場したアギトくん,再登場です。

 コミュニケーションの力が増してきたら,アギトくんは嫌なことを「イヤ」と意思表示できるようになりました。それ自体はすごくいいことですが,一つ困ったことは体育館でのランニングを嫌がるようになったことです。この体格なので,走るのをやめてもらってはちょっと困ります。

 威圧したり引っ張ったりして無理やり走らせることもできるわけで,保護者からもそうしてくださいと言われていたのですが,それで将来や現在の彼のQOLを高めることができるのか?と考えてしまいました。無理やり走らせると…

  • 走るのはイヤだという思いを強くする (×)
  • その結果,将来に渡って自分から走る行動を消去 (×)
  • 怖い人がいなくなればまた走らなくなる可能性が高い (×)
  • コミュニケーション指導が並行して行われているのでノーの意思表示は尊重したい

 いろいろ考えた末,はじめに決めた距離(周数)を走り終えたら休憩してもいい(走ってもいい)という指導をすることにしました。これだけ走ったら終わりにしようとチップの数で伝えます。体育館を1周するごとにそのチップをカゴに入れて,手元から無くなったらおしまいです。休憩しても,もっと走ってもいいということにします。4周からはじめて現在12周まで伸ばすことができています。

※講演ではビデオでその様子を見ていただきましたが,ここでは省略します。

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