重点を置く要素が決まったら,次にその目標とする行動をさらに細かく分析していきます。課題分析です。例えば先ほど重点にした「財布からお金の出し入れができる」という行動を課題分析すると,こんなかんじになります。(スライドの説明)
そうしたら,この表にしたがって生徒が実際にどこができてどこができないのかをチェックします。
4:自分でできた
3:声がけが必要だった
2:指さしが必要だった
1:部分介助が必要だった
0:全介助だった
その結果を見て,どの辺から指導していくか考えます。一般的には,最後のほうから(7→6→5…)と逆にさかのぼって教えることが多いと思います。こういうやり方をバックワードチェイニングと呼びます。
バックワードチェイニングは,頭のほうから教えるフォーワードチェイニングより効果的と言われています。その理由もちゃんとあるのですが,ここでは時間がないのであとで紹介する参考書を読んでください。
それからこの課題分析をすることの利点として,指導する順番を一定にできるというのも大切なことだと思います。着替えとか手洗いなどは,注意していないと指導するたびに順番を変えてしまう可能性があります。特に指導者が替わると順番は変わってしまいます。順番がかわるとせっかく形成した行動の連鎖が切れてしまうので,指導の効果があがりません。私の場合は生徒の着替えの場所などに手順表をはって,人が変わっても順番が変わらないように注意したりしました。
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