空白
前沢養護学校・講演(2001/6/1)
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 最初に自閉症に対する私の基本的なスタンスを述べておきます。

 「自閉症の文化」という言い方を耳にしたことがあると思います。自閉症のいろんな特徴(視覚有意・シングルフォーカス・感覚過敏・抽象的な思考の難しさなど)は,私たちから見ればかなり異質な感じがするわけですが,それを否定しないで尊重するという考え方が「文化」という言葉で表現されていると思います。

 私もその考えに同感です。そうすると,こちらに「自閉症の文化」,こちらに「私たちの文化」がある。そして自閉症の人たちと私たちは「異文化コミュニケーション」をしてると考えることができます。「異文化コミュニケーション」で大切なことは,まずは「相手の文化を知る」そして「その文化を尊重する」ということです。

 相手の文化を知るためにはまず最初に,互いを理解し合うための通信手段(ことば)が必要なわけですから,私と自閉症の人たちとの関わりは,常に異文化コミュニケーションという観点から通信手段の確保を中心に進んでいきます。

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