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MAP研究会は,宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。

kuniの研修日記(13)
高知県教育センター 初任者研修前夜

8月13日 高知県教育センター 初任者研修前夜

…前日の夜

 前回の日誌からつづくお話し。室戸市に入った僕たちが止まったのは「ビジネスホテル富士」。ビジネスホテルというと,仙台でいうとJAL CITYとか東京第一ホテルなどを思い浮かべていましたが,違いました。ひとり10畳ぐらいの和室に一人ずつの宿泊です。のんびり,広い部屋なのでとても快適でした。KATの部屋には,なんとタイルのお風呂とトイレつき。ちょっと異国情緒の雰囲気を味わうことができました。

 さて,夕食はというと,近くの食堂かレストランへ…。しかし歩けども歩けども見つからず,結局,ホテルの前の居酒屋さんでお食事ということになりました。知ってます?ここの名物?もちろん「鰹のたたき」とても新鮮でおいしいおいしい。やはり,「恐るべし室戸」です。

強烈な出会い…再び

 ここに宿泊するのは,KATとマスター,僕…。その他に,僕が本当にこれから長いつきあいをさせていただくであろうお二人も一緒に泊まることになりました。その名は…,コニタン(小西浩嗣さん),そう,あの京都のワークショップでお世話になったコニタンです。そして,やだピー(矢田幸嗣さん)のお二人です。矢田ピーは今もとても親しくしていただいており,これから僕がMAPをやっていく上での目標となる方の一人です。

 ちょっと,矢田ピーの紹介をすると…。現在,高知県の土佐山田町の地域教育指導主事をしている方で,彼が高知県にPAを取り入れた人なのです。何か高知県のためにいいものをという使命をおって,そんな折り,PAとKATと出会ったのです。それから,地区内の小学校に行って授業をやってみたり,教育長に直談判したりと,その積極性にはKATも胸を打たれたそうです。そんな中で,これはいいものだという情報を宮城県での導入の様子などを紹介しながら,伝え続けた方なのです。

 すごい気合いの入った矢田ピーなのではじめは少し緊張しましたが,実はとてもざっくばらんな人。すぐにお互いの地元の話などに花が咲きました。夕食も早々に切り上げ,ホテルに戻ってのミーティングが始まりました。

PAJのファシリテーターとして

 この研修から,僕がアシスタントの域を出て,一人のファシリテーターとして,決まった時間,あるメンバーを動かすことが始まります。今までは,一緒の参加者やKATやマスターのアシスタント出よかった立場が明らかに変わります。今までと責任の度合いが全く違います。「何を伝えなければならないか」「何を伝えてはならないか」このようなことにも気を配りながら,明日のアウトラインをイメージしなければなりません。このようなことは,一つ一つ教えられるものではありません。自分がこれまで体験し,講義の中で繰り返しお話しいただいたことなどをすべて踏まえて,自分が「高城kuni」が伝えなければならないのです。とても大きなプレッシャーでした。MAPを伝えるとか,学校でやるのとは全くレベルが違います。間違ったら,PAという言葉を汚してしまうことになります。ミーティングでも必死にその内容を確認しようとメモをとりまくりました。

 まず,対象は全県すべての校種の初任者,160人程度。それを午前と午後の2部にわけて3時間ずつ,80人ぐらいでPAを体験する。流れとしては全体でKATが,「絶対伝えなければならない3つのこと」

「これからどんなことをやるか?」
「高知にPAを入れるってどんなこと?」
「PAって何?」

について30分程度話をして,それを20名ずつの小グループに分けて,我々がファシリテートし,約2時間体験してもらう。そのグループで振り返りまでして,最後に全体で集まって,締める。という段取りで行くことになりました。

 ファシリテーターは,KAT,マスター,コニタン,そして僕です。僕のところにやだピーがアシスタントで入ってくれることになりました。いよいよ,2時間を任せていただく最初の経験です。ちょっとどきどき,でもそれに倍する楽しみでいると…

これがPAJのミーティングだ!!

 「kuni,大丈夫?3時間の使い方って例えばこんな感じにも使えるよね」とKATが教えてくれた例を紹介しましょう。このような流れもあり,ということでアドバイスをいただきました。

1時間 自己紹介系
1時間 殻を破る系 鬼ごっこ,触れ合いなど
1時間 イニシアティブと振り返り

・ ハブユーエバー?でキャンプ経験,野外経験,野外で子どもと遊ぶ経験などを聞いても面白い。
・ 「アドベンチャーって何?」「どうしてアドベンチャーなの?」
・ 3時間でBeingを作る場合,【IB→WU→Being→IN】の流れで,Beingで作ったことを,INで行動に移してみるという方法もある。
・

典型的なのは

ネームトス :これから関わっていく仲間として
ヘリウム :壁を破る,みんなの努力が見える
マシュマロリバー :Cゾーン
ワイルドウージー
シットアップ :2人→4人→8人 イニシアティブ 共働作業
インチワーム :共働作業
ヌクリアーフェンス :ロープ
トラスト :2,3名(もし可能なら)
振り返り :手のひらに書き込む(介良潮見台でやった自己肯定感のアクティビティ)などして,レクリエーションと違うというところを意識付け
・

また,

視点を変える :スポットマーカーとロープで
セーフティサークル
ペアズタグ
スコープタグ :視野を狭くすると学びが制限される
Pシューター or
ホグコール  or
マインフィールド
・ その他にも,クローン人間なども面白いかも。
・

クイックノーム

 振り返りは,初任として4月からやってきたことで一言振り返りをしたり,「クイックノーム」(2〜3人であと2日を過ごす上で自分が大切に思っていることを話し合い,それをキーワードとして拾い,振り返りの材料にする)なども使える。

 こんな話し合いをもらってから,「それでは解散」となりましたが,「大丈夫,kuniならできるよ!お休み!」というKATの声に,もう僕は自信満々になりました。しかし,その自信があだとなるとは,このときだれも知るよしもなかった…。

 部屋に戻ると,「アクティビティを意識しないで,グループの流れを読もう,そして今予測してみよう」と考えてはいるものの,やはりアクティビティがどんどん出てきます。そのちょっと前にKATからいただいたお話しも,すぐぼやけてしまうほどです。やはり緊張してきました。そんなこんなで,眠りにつきました。考えてみると,アクティビティなどを全然考えないで寝てしまっていたのでした。夜,とてつもない豪雨と雷がやってきて,何度も目を覚ましましたが,朝になると雨も上がり,カンカン照り。今日はどこでやるのが一番やりやすいのかなあ…?ファシリテーターとしてのチェックリスト(宮城県でも作ったよね,以前)で確認です。そして朝食を食べて,室戸少年自然の家へ出発…。順調なスタートを切るはずだったが…。

kuni


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