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こんにちは。
みなさん本当にお疲れさまでした。
僕にとって、とても刺激になる大会でした。
ありがとうございました。
僕は記録委員を3日間引き受けておりながら、
風邪のために2日間の出席で、
しかも参加した日も、あまり動けなくてごめんなさいでした。
MAP&PAのことはもちろんですが、
僕はアウトドア・エデュケーションの田中裕幸さんの体験学習法のお話と
OBSのお話に興味を持ちました。
1日目のナイトセッションでOBSの記録を担当しました。
受付でいただいた膨大な資料の中に、
OBS(アウトワード・バウンド・スクール)のおおよそは掲載されているのですが、
資料のない、または今後手に入らないないかもしれない会員のために、
いちおうその時の記録の一部を下記に掲載します。
○アウトワード・バウンド・スクール(OBS)の名称について
OUTWARD BOUNDとは、船が外洋に出港する24時間前に船の船尾に掲げる旗の名 前のことで、「外洋に出る出港準備完了」という宣言のこと。
「港に停泊する船は安全である。しかし、それは船が造られた本来の目的ではない。さ あ、航海を始めよう。」・・・この言葉がOBSの冒険教育を表している。
○アウトワード・バウンドの背景について
創設者クルトハーンはドイツ生まれの教育学者であり、もともとは社会改革家であっ た。ハーンは、「現在の文明は疫病であり、多くの場合、若者が発達する前に若者が本 来持っている力を弱体化させているが、文明に対して強くならなければならない。」と 考え、OBSを創設した。
○創設者クルトハーンについて
クルトハーンの哲理であり、アウトワード・バウンド教育の最終目的は「責任ある実行 型の市民を育てることにある」と考え、ここでいう実行型市民とは、「自分自身が地域 社会の一員であり、その地域に自分が大きく関係していることを自覚し、自分の力で地 域社会を良くすることをやりとげさせる力を持つ人」ということである。
○アウトワード・バウンド・スクール(OBS)の世界での活動について
現在、世界38カ国で54校が、アウトワード・バウンドの理念、使命を基に活動して いる。
各国、そのフィールド環境に合わせてプログラムをデザインしている。例えば、イギリ スではカッター等の海のプログラム、アメリカではロッキー山脈での登山、カナダでは 犬ぞりなどがプログラム化されている。(マッキンリーで消息を断った植村直巳氏はO BSのアラスカの犬そりのインストラクターだった。)日本では北アルプス、八ヶ岳を 使っての山岳遠征、日本を縦断、横断するマウンテンバイク遠征、美しい沢、滝の本流 を攻める沢登りを主体にプログラムが運営されている。
○アウトワード・バウンド・スクール(OBS)の冒険教育
創設者クルトハーンの言葉「自分(たち)は、自分(たち)が思っているより可能性が ある。」
「大人が子どもたちに考え方を強いるのは間違っている。しかし、経験を強いるのは義 務である。」を基本的な考え方としている。
○アウトワード・バウンド教育の基本
クルトハーンの教育哲理を基に、経験教育を行っている。根幹となる考え方は次の5つ である。
1 若者たちは、現実的で劇的とも思われる経験をすることによって、また、やりとげ ることによって人間の生命の尊さを感じることができるようになる。
2 大自然の中、他人の手助けだけによってではなく、自分自身の力で困難なことをや りとげた経験によって、自分自身を尊ぶことができるようになる。
3 経験により築かれた自己尊重は、他人に対する思いやりや社会への奉仕の気持ちを 育てることになる。
4 共同社会で他の人々と協力し、助け合い、お互いに意見をぶつけ合うことの中か ら、他の人々に奉仕することに喜びを感ずるようになる。
5 他の人々に純粋に奉仕し、思いやることを続けていると、人間そのものに対する尊 敬の念をいだくようになる。
○アウトワード・バウンド教育の目標
・若者たちに現実的で劇的な経験を強いることで、自分や人を尊ぶことのできる正しい 価値観を形成させること。
・人とかかわっていく経験の中から、若者たちに人に思いやること、奉仕することの素 晴らしさを体感させること。
・若者たちに経験の中から、チャレンジ精神、好奇心、探究心、不屈の精神を見につけ させること。
○テレビ放映されたビデオ10分間の視聴
小学生対象で5泊6日程度の冬の合宿の様子。雪山を子どもたちの意思で登る姿が印象 的。
○テレビ放映されたビデオ3分程度の視聴
小学校高学年から中学生が対象で14日間の夏の合宿の様子。山道を子どもたちの意思 で、マウンテンバイクで登る様子など。
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