MAP研究会 研究会<情報交差点>

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【1424】第8回研修会活動報告(2月)その1
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 Sphinx E-MAILWEB  - 06/2/26(日) 17:09 -

引用なし
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   Sphinxです。

昨日の研修のまとめを書きました。
HTMLにして図と写真を入れるには,もう少し時間が必要です。
今日書いた,テキストの部分だけ,情報交差点に投稿しておきます。
参加された皆さん,もし加筆修正が必要な部分がありましたら,ぜひご連絡ください。


第8回研修会活動報告(2月)
■ 日 時:2006年2月25日(土)10時〜16時
■ 場 所:太白区区民センター
■ 内 容:事例研究会
■ 報 告:Sphinx
■ 参加者:21人

ウォーミングアップ(いっきゅうさん)

言葉つくり

・準備物:ペンとA4の用紙
・紙の真ん中にひらがなをいくつか書く。これからいうお題で,その時を含む言葉を書いてください。
・できたらみんなで「フィニッシュ!!」と叫ぶ。

 1回目は「じれい」と書いてお題は「魚」。ジンベイザメ,カジキ,カレイ,イワシなどが出てました。2回目は「けんきゅうかい」でお題は「グループの半分以上が知らない専門用語」。昔の漫画やスポーツなどの難しい言葉が出てきて,誰がどんなことに興味を持っているかが分かりました。お題としては導入で使う簡単なものとしては例えば「野菜」,勉強編だと「形容詞」とか,いくつもバリエーションがありそうです。

(※いっきゅうさんにアクティビティの名前を教えてもらいました!2/27 5:30)

研究部より事務連絡

 柳原光先生の体験学習シリーズ(第1巻〜第5巻)を入手しました。希望する会員に貸出をします。貸出の方法については,後日研究部から情報交差点に連絡があります。

事例(1)
MAPを学校教育に生かすこと
カズさん

 MAPを学校教育に生かしていくことを考えたとき,学校教育の大半を占める教科教育のなかにうまく生かしていくことが一番大切です。
 その際,MAPの手法や考え方を活用していくというスタンスが必要です。生徒指導やホームルームなど教科外の部分では,MAPの手法を直接的に生かせるわけですが,教科の場合,内容的・時間的な制約が多く,MAPで学んだことをそのまま活用するというのはなかなか難しいところです(試みる意義はあります)。でも,その手法や考え方を教科のなかに生かしていくことなら,もっと敷居が低いでしょう。そのような生かし方を「間接的生かし方」と表現しました。
【図】MAPの生かし方
 教科の中に間接的にMAPを生かしていくとき大事なことは,そこにMAPを用いる目的を明確にすることです。私(カズさん)の場合は,「教科,領域,時間の目標をより効果的に達成させるため」と考えています。社会科なら「社会認識の形成」という目標があるので,その目標を達成するためにMAPを使うとこんなに効果的になる,というふうにとらえています。
 そうすると,教材研究をするときも,従来の教材研究に加えて,MAPの考え方や手法をこの教科のどこに,どのように生かそうか,という部分が加わることになります。
 最後に概念学習と体験学習について。MAPのもつ特性が十分発揮されて効果的な学びが起こる場面というのは,学級づくりや人間関係の部分だと思います。一方で,教科の中に導入していくというのは,かなり実力を要求されます。MAPについても適材適所というか,どういう場面でどういう生かし方をするかということを考えていくといいのではないでしょうか。
【図】概念学習と体験学習

意見交換
・概念学習と体験学習のさじ加減。
・概念学習主体の学習でも,生徒の様子を見ながら体験的な学びを入れていく。
・今のこどもは自主的に小グループをつくれといわれるのが苦手。いろんな人と交流する場面を担任が設定しては?
・習っていない解き方を自分で工夫した算数の答案が×になるとはどういうことか。その裏事情。

事例(2)
5年1組 参観授業「保健」より
タッキー

 保健の参観授業で「協力パズル(※1)」を行った事例を発表します。
 これまで保健では「心の発達」「心とからだのつながり」という学習をしてきました。「心とからだのつながり」では,例えば不安や悩みがあるときに,心臓がドキドキしたり,頭が痛くなったり,友達と遊ぶ元気がなくなったり,心の変化が体にも影響を与えるということを学習しました。悩みがあるときはどうするかと尋ねると,友達に相談することで気持ちを切り替えることができた答えが出てきました。それを受けて,この時間では「みんなと生きる」というテーマで,他者との関わり方について考えさせることにしました。
 協力パズルは,児童の実態を考えて,次のように実施しました。
10人の班に5色の色紙でつくったパズルを人数分与える。
ピースにはマークが付いていて,色とマークがヒントになっている。
コミュニケーションは「どうぞ」と「ありがとう」だけ。
できたらみんなで「バンザイ!」とさけぶ。
 だいたい10分少々でどのグループもほぼ同時に「バンザイ!」となりました。その後,紙に振り返りを書かせました。その観点は「パズルができる過程で何をしたか,何を考えていたか」と「みんなでバンザイをしたときに,どう感じたか,みんなの様子はどうだったか」の2点です。こちらが期待していた学び(他者との協力)を書いてくれた児童が7名ほどいまいた。
 また,保護者向けに資料をつくりました。この資料には,Yes/No 性格診断のような形で,参観の観察ポイントが記されています。保護者はそれを見ながら,自分のこどもの学習の様子について観察します。ある児童はすべて「いいえ」になってしまい,保護者が心配してあとで相談に来るということもありました。その際,学校と家庭の様子の情報交換をし,「どのようにしたらいいですか」という質問に対して担任としての考えを伝えることができました。
【写真】決定木

意見交換
振り返りの観点。
YES/NO分類表の辿り着いた場所に,本当は何を書いていた?
YES/NO分類表は,出すのに勇気がいる資料だ。
YES/NO分類表は,保護者が授業を見る観点になっていてとてもよい。

(※1)協力パズル:「クラスの人間関係がぐーんとよくなる楽しい活動集」p138

事例(3)
総合的な学習の時間「自己を知る」
あやや

 高校1年生を対象に,進路学習の一環で「自分を知る」という学習を行いました。ジョハリの窓をベースにして「クラスの中の自分」というワークシートを用いて行った,総合的な学習の時間の取り組みを発表します。
 今回の学習で用いた資料(ワークシート)は次の3つです。
進路意識チェック
クラスの中の自分(※2)
ジョハリの窓
 まず最初に,進路意識チェックをします。4つの観点(自己理解,進学,職業,学問)から現在の進路意識を点数化し,レーダーチャートにする作業です。その中の自己理解に注目させて次の活動に進みます。
 クラスの中の自分というワークシートを使います。このワークシートには,「元気な人」「ありがとうが言える人」など42種類の特徴が枠の中に書かれています。そこに自分や友人(クラス全員)の名前を書いて切り離し,その名前を書いた人に手渡しました。すべてのクラスメイトから1枚以上のカードをもらうので,自分の手元にはクラスの人数分のカードが集まります。
 最後に,ジョハリの窓のプリントを渡し,友達にもらったカードを参考にしながら3つの窓を埋めていきます。そして「暗黒の窓」には自分の希望する人間像を記入させます。
 2時間連続の授業でしたが,生徒たちは(いつもはそれほど仲良しではない)クラスメイトから多くの肯定的な評価を得たことで,とても印象に残る授業になったようで,「賞状をいっぱいもらった気がする」とか「人生最良の日だ」などの言葉も聞かれました。

意見交換
・自分に向き合う授業の大切さ〜進学や就職に直接生かせる。
・資料の出典について

(※2)自己表現ワークシート(諸富祥彦監修 大竹直子著)
http://www.toshobunka.co.jp/books/booksapp/isbn/ISBN4-8100-5447-0.asp

事例(4)
書籍紹介『自閉症児のサポートブック』
Sphinx

 サポートブックとは自閉症児の日常生活や余暇をサポートする支援者のために,主に保護者が作成する個別の支援マニュアルです。食事,トイレ,入浴など日常生活での支援の仕方,パニック等の問題行動のきっかけや対処方法など,その子のサポートに必要な情報がまとめられています。支援者や場所が変わっても同じように支援することで,自閉症児が混乱することを防ぐことができます。自閉症児が保護者のを離れ,自立した生活を送るために欠かせないツールです。
 なぜ自閉症児の本をMAP研で紹介するか。それはこの体験学習サイクルの図をごらんになれば分かると思います。サポートブックをつくるということは,他者に自分のこどものことを言葉で伝えるということ。その過程で,保護者は自分のこどもの特徴や自分自身の対応について見つめ直す機会を得るのです。それによって例えば,こどもがパニックを起こしたとき,なぜパニックが起こったか,自分がどう行動したかを考え,次はこう対処してみようというように思考が回転するようになります。支援者のためのツールが,保護者の子育てをより良くするツールにもなっているというわけです。
 この本を玉川大学の難波先生が,ゼミの教科書として採用されたそうです。著者の高橋みかわさんは,自閉症の息子さんとスキーや水泳をするスポーツウーマンです。くりこま高原自然学校のマスターとの親交もあり,昨年度の全国ミーティングでは,自然学校で行った自閉症児のスキー合宿について発表しました。そのときもこのサポートブックが活躍しました。

著者のサイト:心の声 http://www.kuronowish.com/%7Ekiramama/
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【1424】第8回研修会活動報告(2月)その1 Sphinx 06/2/26(日) 17:09
┣ 【1425】第8回研修会活動報告(2月)その2 Sphinx 06/2/26(日) 17:12
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┣ 【1431】柳原光先生の体験学習シリーズ いのき 06/2/26(日) 23:05
┗ 【1439】報告書ご苦労様でした!! あやや 06/3/2(木) 23:32

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