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kenyaです。
Sphinxの話題提供、いつも興味深くていいですね。
私も一番参考になった本は、福田誠治さんの本です。
レポートがあるため、フィンランドセミナー参加前に、フィンランド関係の書籍を読むようにいわれ紹介された本は、福田誠治さんの「競争しなくても世界一」「競争やめたら学力世界一」、増田ユリヤさん、苅谷剛彦さんの「欲ばりすぎるニッポンの教育」、フィンランドメソッド5つの基本が学べるフィンランド国語教科書小学3年4年、全国海外教育事情研究会の機関誌などです。これらの本を読みあさって行きました。
何度もいうように福祉の考えがしっかり根付いている国という印象は強いです。
教育省のお偉い方々はすべて女性の方がずらりとならんで説明していました。
「みんな女性ばかりですね。どうして男性はいないんででしょうね。」という話をしていたら、そういうことを話題にすること自体失礼かもしれないよ。歴史的に女性の地位が早くに確立した革新的な国なんだから、と一緒に参加した先生に指摘されてしまいました。実際、女性が社会の中でたくさん活躍しています。フィンランドの家庭は、基本的に共働きだというのも驚いたことの一つです。だからこそ子育てや教育に対する権利やサービス、予算のかけ方が日本とは大違いなのです。自治体で余った予算は教育に割り振るという考えもすごいです。未来の子供たちの教育に投資をすることが国の発展につながるということだそうです。その分、物価はすごく高いです。コーラは300円もします。たばこは800円位します。店に入ってビール1杯と料理1品を頼んで夕食をとると、大体5000円位を払っていました。サービスや権利を受ける福祉のための税金はかなり高いです。ユーロも高いです。
なので、Sphinxが言うように「文化的な違いが大きすぎて」日本に簡単には当てはめられないことも多いと私も思います。でもそこを日本の教育で研究していくのもおもしろいと思って今いろいろ考えています。フィンランド教育が話題となって同じものをそのまま入れようとする流れがあるとは思いますが、土俵が違うということで割り切って、みっちぃの研究も考えたら取り組みやすいかもしれません。
成績の良い子はどうするのですか?
この質問はセミナーに参加した方々からよく話題に出ていろいろなところで質問がされていました。これについては、答えはちょっとにごした感じで曖昧なものでした。日本のように、よく出来る子への手立てをどうするか?ということはあまり考えていないようなのです。それよりも分からない子を引き上げる手立てに力を入れているようです。実際の授業では、できる子は、どんどん発表したり、グループ活動で活躍していて、それがその子にとってもいい評価となっているような印象を受けました。できる子は自分で勉強するからそれでいいと本には書いてありました。自分でいろいろ進めていくというところができる子にとってはプラスになるのかなぁ・・・とそう思う反面、それだけでいいのかなぁと思うのも反面。日本は個に対応した授業として、両方をねらっています。このあたりが教育の福祉という考えで、日本と違うところかなと思いました。
テストがない、とは言われていますが、私が小学校を訪問したときは英語のテストをやっていました。ただし、それで成績をつけると言うよりは、理解度を把握して次の授業に生かすためのテストのようです。時間割や教科のカリキュラムの説明もありましたが、大きなテーマがあり、教科がいろいろクロスしてじっくり取り組めるようになっていました。成績重視のテストがないため、カリキュラムもゆったりしていて、つけさせたい力をじっくりと伸ばすための教育ができる余裕があるように感じました。
テストに追われてしまいそうになるこの時期には、フィンランドの教育の説得力が増しそうですね。
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