MAP研究会 研究会<情報交差点>

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【693】まあこ(小暮 昌子) さんへ えんやす 04/1/26(月) 21:58
┗ 【694】Re:まあこ(小暮 昌子) さんへ まあこ 04/1/29(木) 21:37
┗ 【695】授業でのフルバリュー えんやす 04/1/31(土) 9:04

【693】まあこ(小暮 昌子) さんへ
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 えんやす  - 04/1/26(月) 21:58 -

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   まあこさん,はじめまして。

MAP研究会にお世話になっている“えんやす(遠藤安孝)”と申します。

土曜日のMAP研に参加して,たくさんの実践事例を見たり聞いたりできて有意義だったのですが,その中に,まあこさんがわざわざ送ってくださった事例があり,その前向きさに感動していました。(わざわざ群馬から資料を送っていただきありがとうございました。)

読ませていただいて感じたことを伝えさせていただきます。

私自身,今,小学6年生の担任をしています。自分が担当している子どもたちと重ね合わせながら読むことができ,とても勉強になりました。

「6年1組の日」をつくって,じっくりと実践したのは,なるほどなあと思いました。じっくり自分自身や仲間を見つめることって大切ですよね。そこで一つ質問ですが,この12月という時期にこのような活動をもってきたのは,必要性があってのことだと思うのですが,どんな実態から行ったのでしょうか?もし,教えていただけるのであれば教えてください。私自身は,年度初めの段階にぜひこのようなことをやってみたいなあと思いました。

それから,私たちがMAPとしてアドベンチャー教育を教室に取り入れる際には,「体験学習サイクル」の話がよく出てきます。フルバリューな環境ができている学級においては,教師は体験学習サイクルを意識していくことができれば,あとは子どもたちが自分たちの力でどんどん前へ進んでいくであろうと話しています。

写真から,子ども一人一人が生き生きと取り組んでいる様子が伝わってきました。

これからも実践をぜひご紹介してください。

【694】Re:まあこ(小暮 昌子) さんへ
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 まあこ  - 04/1/29(木) 21:37 -

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   えんやすさん,はじめまして。

まあこです。
メール、ありがとうございます。
自校以外の情報をなかなかもらえない環境にいる私には
感想を頂けるのはとても嬉しいことです。
今年の宮城のAPをきっかけにMAP研究会に入れていただいたものの、
体験会に参加できるわけではなし、情報を頂くばかりでは申し訳ないと思っていたところでしたので、一つでも提供することができてちょっぴりほっとしています。

質問についてですが、前置きが少し長くなります。ごめんなさい。
私のクラスは、校内でただ一つの単学級学年です。4年生から単学級40人になり、
3年目。担任も、5・6年と私が持ち上がっています。
ですから、結構気心は知れているという感じでした。
それが前提にあったので、昨年のクラスの日は、5月に「協力」をテーマに行いました。
高学年になってみんなで力を合わせてやって行かなくちゃならないことがたくさんあるよね、そういう時に協力できるようにしようよ!という感じで。
年度末には6年生に向けて、集団としての力を大きくしたいねと確認しました。

そして今年度、9月頃までは集団の力量アップを目標に活動してきました。
総合で行ったアクティビティも、協力、信頼、コミュニケーション系を中心にしました。
この辺りについては、全国ミーティングの時にお話しさせてもらったので、
よろしかったらどなたかに別添資料を見せてもらってください。
MI理論も生かして、自分の役割を意識させながら運動会に取り組み、
それなりの達成感を味わうことができました。

ここからが質問に関わるところでしょうか。
運動会が終わって、次のステップという時に思ったことは、“個人差への対応”でした。
実はそれまでも活動後の深まりに個人差があって勿体ないなあとは思っていたのですが、
まあ仕方がないかと、もしかしたら逃げていた部分です。
校内研修(PA)アンケートに自分のことが好きではないと答えた子も5〜6人いました。
ルービックを作ってグループ評価をしてみると、
レベル3くらいまでは、日常にフルバリューを生かそうと気付いた子が自分で上に上がっていくものの自分のことで精一杯だったのですが、レベル3から4までの間というのは、上に上がった子がまだレベル3にいる子を引っ張り上げようとするのが見えてきました。
  
(この辺りは、まさにえんやすさんのメール、体験学習サイクル・・・の部分とつながりますよね。)ところがみんなで一番上のレベルに行こうよとばかりに声をかけるのですが下にいる子にはなかなか響かないのです。なぜなのかなと考えた時に、上に上がれない子は自分のことが分かっていないのだろうと思ったのです。
そこで、底上げというか、自分を見つめ直す必要があると考えました。
子ども達の力だけで40人が上がって行くには
差が大きかったというのが正直なとこ ろかなと思います。
この差が縮まれば、それこそ子ども達の力だけでも望ましい学級集団を作っていくことができると考えました。

12月にこだわったわけではなく、2学期の、もっと早い時期が良かったのですがじっくり取り組める日がなかったーというのが理由の一つにあります。
実はもうひとつ理由があります。
ある一人の子に対して、私も子ども達も、みんな友達だから心配しないでということを
特に伝えたかったというのがあります。
自分に自信を持って欲しいこと、他の誰でもない自分自身であること、大切な自分なんだと分かって欲しかったというのもありました。
そのためにも一日じっくり取り組みたかったので
結果12月になったということかなと思います。
新しいクラスだったら、学級開きの時期にすることできっと効果があると思います。

    >それから,私たちがMAPとしてアドベンチャー教育を教室に取り入れる際には,    「体験学習サイクル」の話がよく出てきます。フルバリューな環境ができている    学級においては,教師は体験学習サイクルを意識していくことができれば,あと    は子どもたちが自分たちの力でどんどん前へ進んでいくであろうと話していま     す。

に関してですが、私もそう思います。
学校生活に対する子ども達の考え方そのものが変わってきているのを感じるし、
さらに良い方へ行動できているのもわかります。
学習に関しても、気持ちをそこにおいて一生懸命やろうとしている子は、
手を抜かないので、評価も上がってきていると思います。
あとはそこに教師の適切な支援が加われば、
より確かな学力になっていくのだろうと思っています。

えんやすさんのおかげで、自分でもう一度ふりかえることができました。
ありがとうございました。
 
長くなりついでにもうひとつー。私からお聞きして良いですか?
  
宮城の方たちは、授業に生かされたフルバリューを
どんなふうに評価していらっしゃるのでしょうか?
桜木小は今年、PAの手法を教科に取り入れようと研修してきましたが、
フルバリューされているかどうかをどんなふうに評価したらよいのか困っています。
自分のクラスの判断はできますが、普段の状況を知らずに他のクラスの授業を見せてもらった時に、判断基準が難しいと思っています。ぜひ教えてください。

  長々とお付き合い、ありがとうございました。

【695】授業でのフルバリュー
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 えんやす  - 04/1/31(土) 9:04 -

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   まあこさん,たいへん詳しく,丁寧にお返事いただきましてありがとうございました。

「自分を見つめ直す」ことって大切ですね。


さて,「授業でのフルバリュー」についてのことですが,私にとってもとても難しく,考えがまとまっているわけではありませんが思っていることをお伝えしたいと思います。(きっと一人一人,考え方が違うと思います。)

私は,フルバリューされているのかどうかということをとらえるときに,「だれが」「何のために」ということを考えました。子ども一人一人が意識するためなのか,教師がグループを考えていくためなのか・・・。

子ども一人一人がフルバリューを意識するときには,振り返りの時であったり,Beingをつくっている時であったりするのかもしれません。自分たちのフルバリューとはどんなものなのか考え,前に進む力にするのだと思います。

子どもたちのフルバリューを私がとらえようとするならば,まず,体験の様子はもちろん,「振り返り」の言葉や「学びを消化」している姿,それを「応用」している姿から考えると思います。フルバリューな環境にあって初めて体験学習サイクルが回るからです。サイクルが回っているということがフルバリューされていることを表していることもあると思います。


最後に,研修会でいただいた資料の言葉です。
「フルバリュー学級の効果」
・認め合う関係を築くことによって,自己概念を肯定的,健康的な方向に向ける。
・ソーシャルスキル,コミュニケーションスキルを育む。
・学ぶ楽しさを認識し,自発的かつ積極的な学び方に変わる。
・発達段階に応じた社会的能力,学習能力の向上。

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