MAP研究会 研究会<情報交差点>

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【1424】第8回研修会活動報告(2月)その1 Sphinx 06/2/26(日) 17:09
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┃┗ 【1430】活動報告ありがとうございます タッキー 06/2/26(日) 21:09
┃┗ 【1434】Re:活動報告ありがとうございます Sphinx 06/3/2(木) 17:50
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┗ 【1439】報告書ご苦労様でした!! あやや 06/3/2(木) 23:32

【1424】第8回研修会活動報告(2月)その1
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 Sphinx E-MAILWEB  - 06/2/26(日) 17:09 -

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   Sphinxです。

昨日の研修のまとめを書きました。
HTMLにして図と写真を入れるには,もう少し時間が必要です。
今日書いた,テキストの部分だけ,情報交差点に投稿しておきます。
参加された皆さん,もし加筆修正が必要な部分がありましたら,ぜひご連絡ください。


第8回研修会活動報告(2月)
■ 日 時:2006年2月25日(土)10時〜16時
■ 場 所:太白区区民センター
■ 内 容:事例研究会
■ 報 告:Sphinx
■ 参加者:21人

ウォーミングアップ(いっきゅうさん)

言葉つくり

・準備物:ペンとA4の用紙
・紙の真ん中にひらがなをいくつか書く。これからいうお題で,その時を含む言葉を書いてください。
・できたらみんなで「フィニッシュ!!」と叫ぶ。

 1回目は「じれい」と書いてお題は「魚」。ジンベイザメ,カジキ,カレイ,イワシなどが出てました。2回目は「けんきゅうかい」でお題は「グループの半分以上が知らない専門用語」。昔の漫画やスポーツなどの難しい言葉が出てきて,誰がどんなことに興味を持っているかが分かりました。お題としては導入で使う簡単なものとしては例えば「野菜」,勉強編だと「形容詞」とか,いくつもバリエーションがありそうです。

(※いっきゅうさんにアクティビティの名前を教えてもらいました!2/27 5:30)

研究部より事務連絡

 柳原光先生の体験学習シリーズ(第1巻〜第5巻)を入手しました。希望する会員に貸出をします。貸出の方法については,後日研究部から情報交差点に連絡があります。

事例(1)
MAPを学校教育に生かすこと
カズさん

 MAPを学校教育に生かしていくことを考えたとき,学校教育の大半を占める教科教育のなかにうまく生かしていくことが一番大切です。
 その際,MAPの手法や考え方を活用していくというスタンスが必要です。生徒指導やホームルームなど教科外の部分では,MAPの手法を直接的に生かせるわけですが,教科の場合,内容的・時間的な制約が多く,MAPで学んだことをそのまま活用するというのはなかなか難しいところです(試みる意義はあります)。でも,その手法や考え方を教科のなかに生かしていくことなら,もっと敷居が低いでしょう。そのような生かし方を「間接的生かし方」と表現しました。
【図】MAPの生かし方
 教科の中に間接的にMAPを生かしていくとき大事なことは,そこにMAPを用いる目的を明確にすることです。私(カズさん)の場合は,「教科,領域,時間の目標をより効果的に達成させるため」と考えています。社会科なら「社会認識の形成」という目標があるので,その目標を達成するためにMAPを使うとこんなに効果的になる,というふうにとらえています。
 そうすると,教材研究をするときも,従来の教材研究に加えて,MAPの考え方や手法をこの教科のどこに,どのように生かそうか,という部分が加わることになります。
 最後に概念学習と体験学習について。MAPのもつ特性が十分発揮されて効果的な学びが起こる場面というのは,学級づくりや人間関係の部分だと思います。一方で,教科の中に導入していくというのは,かなり実力を要求されます。MAPについても適材適所というか,どういう場面でどういう生かし方をするかということを考えていくといいのではないでしょうか。
【図】概念学習と体験学習

意見交換
・概念学習と体験学習のさじ加減。
・概念学習主体の学習でも,生徒の様子を見ながら体験的な学びを入れていく。
・今のこどもは自主的に小グループをつくれといわれるのが苦手。いろんな人と交流する場面を担任が設定しては?
・習っていない解き方を自分で工夫した算数の答案が×になるとはどういうことか。その裏事情。

事例(2)
5年1組 参観授業「保健」より
タッキー

 保健の参観授業で「協力パズル(※1)」を行った事例を発表します。
 これまで保健では「心の発達」「心とからだのつながり」という学習をしてきました。「心とからだのつながり」では,例えば不安や悩みがあるときに,心臓がドキドキしたり,頭が痛くなったり,友達と遊ぶ元気がなくなったり,心の変化が体にも影響を与えるということを学習しました。悩みがあるときはどうするかと尋ねると,友達に相談することで気持ちを切り替えることができた答えが出てきました。それを受けて,この時間では「みんなと生きる」というテーマで,他者との関わり方について考えさせることにしました。
 協力パズルは,児童の実態を考えて,次のように実施しました。
10人の班に5色の色紙でつくったパズルを人数分与える。
ピースにはマークが付いていて,色とマークがヒントになっている。
コミュニケーションは「どうぞ」と「ありがとう」だけ。
できたらみんなで「バンザイ!」とさけぶ。
 だいたい10分少々でどのグループもほぼ同時に「バンザイ!」となりました。その後,紙に振り返りを書かせました。その観点は「パズルができる過程で何をしたか,何を考えていたか」と「みんなでバンザイをしたときに,どう感じたか,みんなの様子はどうだったか」の2点です。こちらが期待していた学び(他者との協力)を書いてくれた児童が7名ほどいまいた。
 また,保護者向けに資料をつくりました。この資料には,Yes/No 性格診断のような形で,参観の観察ポイントが記されています。保護者はそれを見ながら,自分のこどもの学習の様子について観察します。ある児童はすべて「いいえ」になってしまい,保護者が心配してあとで相談に来るということもありました。その際,学校と家庭の様子の情報交換をし,「どのようにしたらいいですか」という質問に対して担任としての考えを伝えることができました。
【写真】決定木

意見交換
振り返りの観点。
YES/NO分類表の辿り着いた場所に,本当は何を書いていた?
YES/NO分類表は,出すのに勇気がいる資料だ。
YES/NO分類表は,保護者が授業を見る観点になっていてとてもよい。

(※1)協力パズル:「クラスの人間関係がぐーんとよくなる楽しい活動集」p138

事例(3)
総合的な学習の時間「自己を知る」
あやや

 高校1年生を対象に,進路学習の一環で「自分を知る」という学習を行いました。ジョハリの窓をベースにして「クラスの中の自分」というワークシートを用いて行った,総合的な学習の時間の取り組みを発表します。
 今回の学習で用いた資料(ワークシート)は次の3つです。
進路意識チェック
クラスの中の自分(※2)
ジョハリの窓
 まず最初に,進路意識チェックをします。4つの観点(自己理解,進学,職業,学問)から現在の進路意識を点数化し,レーダーチャートにする作業です。その中の自己理解に注目させて次の活動に進みます。
 クラスの中の自分というワークシートを使います。このワークシートには,「元気な人」「ありがとうが言える人」など42種類の特徴が枠の中に書かれています。そこに自分や友人(クラス全員)の名前を書いて切り離し,その名前を書いた人に手渡しました。すべてのクラスメイトから1枚以上のカードをもらうので,自分の手元にはクラスの人数分のカードが集まります。
 最後に,ジョハリの窓のプリントを渡し,友達にもらったカードを参考にしながら3つの窓を埋めていきます。そして「暗黒の窓」には自分の希望する人間像を記入させます。
 2時間連続の授業でしたが,生徒たちは(いつもはそれほど仲良しではない)クラスメイトから多くの肯定的な評価を得たことで,とても印象に残る授業になったようで,「賞状をいっぱいもらった気がする」とか「人生最良の日だ」などの言葉も聞かれました。

意見交換
・自分に向き合う授業の大切さ〜進学や就職に直接生かせる。
・資料の出典について

(※2)自己表現ワークシート(諸富祥彦監修 大竹直子著)
http://www.toshobunka.co.jp/books/booksapp/isbn/ISBN4-8100-5447-0.asp

事例(4)
書籍紹介『自閉症児のサポートブック』
Sphinx

 サポートブックとは自閉症児の日常生活や余暇をサポートする支援者のために,主に保護者が作成する個別の支援マニュアルです。食事,トイレ,入浴など日常生活での支援の仕方,パニック等の問題行動のきっかけや対処方法など,その子のサポートに必要な情報がまとめられています。支援者や場所が変わっても同じように支援することで,自閉症児が混乱することを防ぐことができます。自閉症児が保護者のを離れ,自立した生活を送るために欠かせないツールです。
 なぜ自閉症児の本をMAP研で紹介するか。それはこの体験学習サイクルの図をごらんになれば分かると思います。サポートブックをつくるということは,他者に自分のこどものことを言葉で伝えるということ。その過程で,保護者は自分のこどもの特徴や自分自身の対応について見つめ直す機会を得るのです。それによって例えば,こどもがパニックを起こしたとき,なぜパニックが起こったか,自分がどう行動したかを考え,次はこう対処してみようというように思考が回転するようになります。支援者のためのツールが,保護者の子育てをより良くするツールにもなっているというわけです。
 この本を玉川大学の難波先生が,ゼミの教科書として採用されたそうです。著者の高橋みかわさんは,自閉症の息子さんとスキーや水泳をするスポーツウーマンです。くりこま高原自然学校のマスターとの親交もあり,昨年度の全国ミーティングでは,自然学校で行った自閉症児のスキー合宿について発表しました。そのときもこのサポートブックが活躍しました。

著者のサイト:心の声 http://www.kuronowish.com/%7Ekiramama/

【1425】第8回研修会活動報告(2月)その2
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 Sphinx E-MAILWEB  - 06/2/26(日) 17:12 -

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   ▼事例(5)
キャリア教育
まんちゃん

☆たこはちゲーム
円陣になる
ゼスチャーは右肩を叩くか左肩を叩く(方向を指示)
「1」「2」と1人ずつカウントしながらゼスチャーで次の人に送る。
「10」まで行ったら,次は「1」。
途中から「4は無言」「8は別なゼスチャー」など高度にしていく。

☆いろいろな人が住むマンション(※3)
 私(まんちゃん)の学年は,今,卒業目前です。卒業に向けて今一度,みんなで協力してやっていこうというねらいで,このアクティビティを行いました。
 このアクティビティは先日の研修で行った「匠の里(※4)」と同じようなコミュニケーションのアクティビティです。今回の研修では参加者を3つのグループ(5〜6人)に分けて行いました。

(※3)体験学習実践研究 Volume 4 2004年11月(体験学習研究会)より
(※4)匠の里:南山大学の津村先生のサイトでワークシートが公開されています。
http://www.nanzan-u.ac.jp/%7Etsumura/

☆思い出の場所(ワークシート)
 3年間の中学生活を振り返り,校内で自分にとって思い出深い場所とその理由をプリントに書きます。その後で,友人からコメントをもらいます。「思い出の人」とかだと書きにくいのですが,「場所」にすると,本当の気持ちが出てくるようです。良いものは,卒業式の答辞の中に入れる予定です。

☆6つの未来像(ワークシート)
 プリントに6種類の未来像が書かれています(「家庭第一,仕事は第二」など)。その6つの中から自分の考えに合うものをひとつ選び,同じものを選んだ人同士でグループをつくります。自分が選んだ将来像について,その問題点や良いところを話し合い,画用紙にまとめて発表します。

☆保護者への感謝の手紙(ワークシート)
 卒業にあたり,保護者へ感謝の手紙を書きます。この手紙は卒業式の受付で保護者に渡されます。

☆成人した私へ(ワークシート)
 成人した自分に向けて,8つの観点から選んで手紙を書きます。これは成人式で本人に渡す予定です。

意見交換
・保護者への感謝の手紙:発表させると感動が倍増!肉声で伝わる気持ちはすごい。
・成人式に,誰かが持参して本当に渡すの?

事例(6)
卒業に向けてみんなでまとまろう!
えんやす

☆6年間を振り返るマインドマップ
 3つの観点から,6年間を振り返ってクラス全員でマインドマップをつくりました。
6年間
卒業
中学生

☆フルバリューのバケツ
 卒業までに大切にしていきたいことを,1人1人がボールに記し,人数分のボールをバケツに入れました。

☆ニトロクロッシング
 クラス全員で,卒業に向けてみんなでやっていこうというねらいを込めて,ニトロクロッシングを行いました。学びのバケツも一緒に持って,1人1人の「大切にしたいこと」も,工夫して一緒に運びました。

事例(7)
PAJ 10周年シンポジウムの報告
まいける(えんやすが代理で報告)

 昨年の11月,高尾の森わくわくビレッジにて行われた,PAJ 10周年シンポジウムの様子を,いくつかの写真とともに紹介します。

一太郎のHP用資料がある。

事例(8)
PAJ 10周年シンポジウムの発表より
kenya

☆クラスづくり(2年生)
 2年生のクラスでビーイングをしました。「どんなクラスにしたい?」というのを中に,「されて嫌なこと」を外に書き込みました。低学年だと特に外側に書かれることがけっこうきつい感じになるので,いいことがあったときにそれをカードに書いて,外側の「されて嫌なこと」の上にペタペタと貼りました。完全に貼り付けないで,めくると下のものも見えるようにしてあって,必要な場面ではめくって確認したりします。
 また,こどもたちが決める目標とは別に,担任の思いをぶつける目標もつくりました。「正直に(ずるはしない)」「大切に(自分も友達も)」「チャレンジする」に加えて,なかなか良かったのが「しっぱいしたとき(どんな仲間でいたい)」という目標です。
 こどもたちがつくる目標は,「〜しない」という否定の目標が多いのですが,だんだん肯定的な目標も書けるようになりました。また,帰りの会ではその日にあった「よかったこと」を出し合って,カードに書いて真ん中に貼っていきました。貼るスペースがなくなると,カードとカードの間から浮き出させて貼ったりして,だんだん立体的なビーイングになっていきました。

☆決め方を決める
 グループの意志決定がなかなか難しいので,学校生活のいろんなところで「自分たちで決める」場面を設定しました。例えば,給食当番の中身をどうするかなど,1週間に1度とか毎日とか,決めるシーンがあります。そこで,どんな決め方をするかを決めてから,自分たちで決めるようにさせています。順番にするのか,じゃんけんなのか,多数決なのかなど。
 何かもめ事が起こったときも「決め方を決めた?」と聞くと「あ〜,決めてなかった」といいながら,うまく決め方を決めて,意志決定できるようになっていきました。また時間を決めて決定させることで,なかなかまとまらないことも,なんとか折り合いをつけられるようになりました。

☆1年生を招待する行事での体験学習サイクル(1回転半)
 秋の収穫祭という行事では,2年生が班ごとにゲームの出店を開き,1年生を招待してもてなします。本番の前に,まず2年生だけで出店を開いてやってみました。そうすると,お客さんがこないとか,いろんな問題が起こります。そこで起こったことを振り返り,本番に向けて工夫をしていくと,本番では上手に1年生をもてなすことができました。

☆カードを使った体験的10のペア探し
 2人にカードを2枚渡して,足して10になる数字の組み合わせを書いてもらいます。それを全員でどんどんシャッフルしていきます。適当なところでエリアの半分に全員を集めて…
 こっち半分が1の位の世界,あちらが10の世界。真ん中に見えない壁があります。自分のカードの数字と合わせて10になるカードを持っている人を捜して,手をつないで10の世界に渡ってください。渡るときはこんなゼスチャーと声をつけて。
 10の合成分解を,ゲーム的に理解させた例です。
 この次に「いそがしい牛乳屋さん」というのがありまして,牛乳パックを使って,注文を受けた数だけそろえて運ぶというアクティビティです。「32個注文が入りました!」となると,10個のセットを3つと2個を運ぶという具合です。そこで「8個注文取り消しです」となると,10個のセットを一度戻してから,2個を戻すという作業になります。これが筆算の繰り下がり。こうやってゲームのルールが,いつの間にか学習(筆算)のルールに変わっていくという仕掛けになっています。

☆英語の実践事例
 小学校低学年での英語ということで,英語を話しやすい雰囲気をどうつくるかというのがポイントです。
 同じフレーズを繰り返しながら歌う歌を活用して,簡単な単語をみんなで言いながら,そのフレーズ全体にいつの間にかなじんでいくというネタがいくつかあります。例えば,
Do you like ○○?
の○○にの部分を,絵を見ながら,spaghetti,bananaなどと言う。
Hello, hello, hello, what's your name?
に続けて,絵を見ながら,Anpan-man,Doraemon,などという。
 もう一つは,「ZOOM」にヒントを得てつくったもので,いくつかのカードが連続した絵になっています。カードの境目には,半分に切れたカニ(crab)とイルカ(dolphin)が書いてあります。それは黄色だったりピンクだったり,大きかったり小さかったり,点模様があったりなかったり,数や場所もいろいろです。
 自分の持っているカードだけを見ることができて,あとは英語で会話をして自分のカードにつながるカードを持っている人を探すというものです。「Excuse me. Do you have yellow dolphin?」という感じでさがしてください。
 こどもたちとやるときは,はじめる前に個人的な目標を設定してもらいます。例えば「大声で探す」とか「ちゃんと英語の文章にして尋ねる」とか「単語を並べて聞く」とか。また「周りの人が助けよう!」というふうに持っていくといいです。

【1426】第8回研修会活動報告(2月)その3
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 Sphinx E-MAILWEB  - 06/2/26(日) 17:14 -

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   事例(9)
PAを参考にした幼児教育の取り組み
かりっち

 私は山形県の幼稚園で働いていて,2歳児クラスを担当しています。MAP研には数年ぶりの参加です。今日は,保育園に勤めていた頃に,5歳児クラスでPAのアクティビティを活用してソーシャルスキルトレーニングにチャレンジしたときの様子を紹介します。

☆ビーイング
 みんなで考えよう〜友達にしてほしいこと,してほしくないこと〜
 PAに出会ってすぐにビーイングに挑戦しました。人型をつくって「友達にしてほしいこと」を中に,「友達にしてほしくないこと」を外側に書きました。園児はまだ字が書けないので,字は私が書きました。このビーイングは,せっかくつくったのに,そのうち誰も見なくなってしまいました。自分たち(園児)が関わっていないビーイングだったからだと,あるとき気付きました。
 そこで,次のバージョンでは園児と一緒につくることにしました。左の人形が「してほしいこと」,右の人形が「してほしくないこと」です。人物の表情や髪型も,こどもたちが考えました。こちらのビーイングは,園児にとってとても意味のあるものになりました。例えば誰かがイライラしていすを投げてしまうと,別の園児がそのビーイングの所に連れて行き「いす投げてダメだって書いてあるべぇ!」と言うのです。そうすると,投げた子も「あ,そうだった」ということで,落ち着きを取り戻したりしていました(話しができすぎと言われますが,私も驚きました)。その後もこのビーイングには,場面場面で言葉が足されていき,卒園までずっと活躍してくれました。

☆保護者のビーイング
 夏のクラス懇談で,保護者の皆さんにビーイングをつくっていただきました。手型の中には「こんな子に育ってほしい」という願いを,外側には「そのために自分が親としてできること」を書きました。こんなことするの久しぶりだよね〜などと,活動自体をとても楽しんでいる様子でした。また,お迎えで来園したときなど,それを見直しているお母さんもいらっしゃいました。

☆2歳児クラスでのチャレンジ(ビデオを見ながら)
 山形市では,今年から幼稚園に2歳児の受け入れをはじめました。2歳児クラスは,園児6名に教師が1名つきます。クラスが始まった頃は,気持ちから直接行動につながってしまう(例えば手が出る)場面がよくありました。
 まずはじめに,仲良しのAくんとBちゃんが,電話のおもちゃでの遊びをきっかけに対立するシーンを見ていただきます。Bちゃんの手がまず出てしまって,ちょっとしたいさかいがおこります。次のシーンでは,Bちゃんは手を後ろで結んでAくんに近づいていっています。Bちゃんなりに「がまんしよう」という気持ちが,この姿に表れています。
 次の場面は,「しろくまちゃんのほっとけーき」を読んで,実際にホットケーキをつくろうというシーンです。Cちゃんが生地をかき混ぜている様子をAくんがうらやましそうに見ています。次にAくんの番。ところが,Aくんはなかなか次の人にまわそうとせず,他の子に催促されても,まるで聞く耳はなく,ずっとこねる作業に没頭しています。こういう「自分のしたいことに集中する」という行動は,このころの発達段階では必要な行動です。しばらくこねて自分なりに満足したAくんが,やっと次のお友達にボウルを渡した時,短い言葉でほめてあげます。
 こうして見ていただいた保育の様子は,ごくごく普通の活動だったと思います。年齢に応じた活動の中にも体験を通して学ぶサイクルは流れ続けていると思います。それは無意識のうちに流れているのかもしれません。PAやMAPはそれを意識する手立てとしても活用できるものだと思っています。

(※かりっちに,少し手を入れていただきました!ありがとう! 2/26 20:18)

○報告者より
 この事例研究会の報告は,発表者が語っているようにまとめてみましたが,これは発表者の言葉そのものではなく,報告を書いたSphinxのフィルターを通したものです。もしかすると,発表者の方々の真意からずれた部分があるかもしれません。その責任はすべて報告者である私が負うものです。
 発表者の方で,今回の報告が自分のいいたいことと違うことが書いてある!と思われた方がいらっしゃいましたら,ぜひご連絡をいただきたいと思います。すぐに修正させていただきます。
 なお,1日をとおして記録に努めましたが,一部,疲れが見えてあまり書いていない部分がありました。ムラがある報告で大変申し訳ありませんが,どうぞご了承ください。(Sphinx)

【1430】活動報告ありがとうございます
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 タッキー  - 06/2/26(日) 21:09 -

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   ▼Sphinxさん:
先ほどは、手が滑って?何もしないまま返信されてしまいました。お恥ずかしい…申し訳ありませんでした。
送信したものを削除ってできないのですかねぇ・・・

そこは笑って見過ごしていただくことにして、
スフィンクスさん、すごくていねいな活動報告を紹介していただいて、ありがとうございます。
参加した自分も、大変参考になります。自分のつたない紹介もまとめていただくとそうか、なるほど、なんて改めて反省したりして。

それにしてもいつもながら、すごいパワーですね。
参加者のみなさんも、報告をまとめてくださったスフィンクスさんも。
今年度もあと少しですが、がんばれそうな気持ちになりました。ありがとう!

> なお,1日をとおして記録に努めましたが,一部,疲れが見えてあまり書いていない部分がありました。ムラがある報告で大変申し訳ありませんが,どうぞご了承ください。(Sphinx)
そんなことありません。本当にご苦労さまでした。

【1431】柳原光先生の体験学習シリーズ
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 いのき  - 06/2/26(日) 23:05 -

引用なし
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   Sphinx,研修会の詳細な報告スゴイですね。お疲れさまです。

さて,研究部からのインフォメーションです。
Sphinxからの報告にありました
「柳原光先生の体験学習シリーズ」CD−ROM 1巻〜5巻 ですが,
MAP研究会として購入したので,希望の方に貸し出しします。
基本的に毎月の活動時に貸し出し,次回の活動時に次の人へ…
の繰り返しでいこうと考えています。もちろん,例外もありですが。
簡単に内容を紹介しておきます。

<第1巻>
小講義集(1)
・自己概念
・コミュニケーション
・コンテントとプロセス

<第2巻>
小講義集(2)
・リーダーシップとリーダーのスタイル
・ジョハリの窓
・四つの観念

<第3巻>
ファシリテーターのあり方(1)
・オリエンテーション
・アイスブレーキング
・気付きの実習

<第4巻>
ファシリテーターのあり方(2)
・問題解決実習
・組織実習
・クロージング

<第5巻>
体験学習本論
・ラボラトリー方式による体験学習としての人間関係訓練
・体験学習の構成要素
・効果的教育訓練を計画・実施するための6段階 …etc

以上のような感じです。

【1434】Re:活動報告ありがとうございます
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 Sphinx E-MAILWEB  - 06/3/2(木) 17:50 -

引用なし
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   ▼タッキーさん:

>送信したものを削除ってできないのですかねぇ・・・

削除しました。(^_-)
自分で削除する場合は,投稿時に指定したパスワードを入れて「削除」ボタンを押せば大丈夫だと思います。

>参加した自分も、大変参考になります。自分のつたない紹介もまとめていただくとそうか、なるほど、なんて改めて反省したりして。

読んでみて,自分の考えと違う部分があったら,遠慮なく指摘してくださいね。ウェブサイトの方に出すときにはしっかり修正しますので。

>今年度もあと少しですが、がんばれそうな気持ちになりました。ありがとう!

私もです。うちは昨日が卒業式でした。この半年,だいぶ疲れをためてしまいましたが,週末にゆっくり休んで,来週からまた気持ちを切り替えて仕事をしたいです。

【1439】報告書ご苦労様でした!!
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 あやや  - 06/3/2(木) 23:32 -

引用なし
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   簡潔でわかりやすい報告、再度先日学んだことを再確認できモチベーションがまた復活しました。ありがとうございます。Sphinxの緻密さには圧巻です。
また私の引用した参考文献までしっかりアップされて驚きました。
私の高校は今年開校したばかりなので卒業式はありませんが、一緒に同居している矢本高校の卒業式のお手伝い、出席をし「ああ、担任業はいいなあ。やっぱり担任しないと・・・」と思った瞬間、今現在担任していたことに気づきました。なんと情けない・・・。
昨年、3年間持ち上がりで持った生徒を送り出し、かなり思い入れが強かったのに比べ、今年本校に赴任し担任は持たされたものの、単位制という特異性のある中で、担任のカラーを出さず、(出すべきでないという先生もおられます。)連絡係のような存在だった気がして自分としても何かひっかかる思いでした。
ということで、卒業式の最中思い立ったのが今年限定の文集作りです。もう生徒はあと2日間しか学校には登校してきませんが、今年度最初で最後?の私のカラー(思い)を込めたクラス独自の取り組みをしようと考えてます。文集の素材、材料、構成、全て今からで間に合うか心配ですが、思い立ったらやってやる!!が私の性格なので、頑張りたいと思いまーす。MAP研には関係ないけど、ここで断言することで自分を追い込み、サインナップのつもりで完成に闘魂したいと思います。幸い、「文集作ろうと思うんだ」という私の意志に何人かの女子が賛同してくれて手伝ってくれそうなので、この忙しい学年末ですが楽しめそうです。

> まず最初に,進路意識チェックをします。4つの観点(自己理解,進学,職業,学問)から現在の進路意識を点数化し,レーダーチャートにする作業です。その中の自己理解に注目させて次の活動に進みます。
> クラスの中の自分というワークシートを使います。このワークシートには,「元気な人」「ありがとうが言える人」など42種類の特徴が枠の中に書かれています。そこに自分や友人(クラス全員)の名前を書いて切り離し,その名前を書いた人に手渡しました。すべてのクラスメイトから1枚以上のカードをもらうので,自分の手元にはクラスの人数分のカードが集まります。
> 最後に,ジョハリの窓のプリントを渡し,友達にもらったカードを参考にしながら3つの窓を埋めていきます。そして「暗黒の窓」には自分の希望する人間像を記入させます。
> 2時間連続の授業でしたが,生徒たちは(いつもはそれほど仲良しではない)クラスメイトから多くの肯定的な評価を得たことで,とても印象に残る授業になったようで,「賞状をいっぱいもらった気がする」とか「人生最良の日だ」などの言葉も聞かれました。
>
>意見交換
>・自分に向き合う授業の大切さ〜進学や就職に直接生かせる。
>・資料の出典について
>
>(※2)自己表現ワークシート(諸富祥彦監修 大竹直子著)
>http://www.toshobunka.co.jp/books/booksapp/isbn/ISBN4-8100-5447-0.asp
>
>事例(4)
>書籍紹介『自閉症児のサポートブック』
>Sphinx
>
> サポートブックとは自閉症児の日常生活や余暇をサポートする支援者のために,主に保護者が作成する個別の支援マニュアルです。食事,トイレ,入浴など日常生活での支援の仕方,パニック等の問題行動のきっかけや対処方法など,その子のサポートに必要な情報がまとめられています。支援者や場所が変わっても同じように支援することで,自閉症児が混乱することを防ぐことができます。自閉症児が保護者のを離れ,自立した生活を送るために欠かせないツールです。
> なぜ自閉症児の本をMAP研で紹介するか。それはこの体験学習サイクルの図をごらんになれば分かると思います。サポートブックをつくるということは,他者に自分のこどものことを言葉で伝えるということ。その過程で,保護者は自分のこどもの特徴や自分自身の対応について見つめ直す機会を得るのです。それによって例えば,こどもがパニックを起こしたとき,なぜパニックが起こったか,自分がどう行動したかを考え,次はこう対処してみようというように思考が回転するようになります。支援者のためのツールが,保護者の子育てをより良くするツールにもなっているというわけです。
> この本を玉川大学の難波先生が,ゼミの教科書として採用されたそうです。著者の高橋みかわさんは,自閉症の息子さんとスキーや水泳をするスポーツウーマンです。くりこま高原自然学校のマスターとの親交もあり,昨年度の全国ミーティングでは,自然学校で行った自閉症児のスキー合宿について発表しました。そのときもこのサポートブックが活躍しました。
>
>著者のサイト:心の声 http://www.kuronowish.com/%7Ekiramama/

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