私が向山高校に入学してから,早いもので2年以上が過ぎた.その2年間の間,「レポート」というと,主なもので家庭科の調理実習レポートと化学実験レポートのようなものだろうか.これらは,自分の目で見て,実際に体を使ってやるものだが,地学のレポートは,自ら学び,自分で構成できるおもしろさが会ったと思う.大変だった分だけ,充実感があった.少し大人になった気がした.
私はただの人なので,宇宙に行ったことはないが,調べてるうちにあたかも自分が調査してきたような錯覚におそわれた.中でも,私は”火星人”でおなじみの”火星”に関心を持った.なんだか火星には,かつて人が(生き物)いた気がする.しかし,現在では,人も住めない土地になっているという.もしかしたら,日本もいつかこうなってしまうのかと考えると,今の地球環境を守ることの大切さの重みを感じた.でも,火星にも火山があったりして,「まるで地球のようだ!」と驚いた.私の中では,星ときたらクレーターという妙な発想があったためなのだ.1969年にアポロが月に行ったが,今までは「ふ〜ん月か」などと思っていた自分を反省したくなった.あの,夜に出る月に人間が上陸したのだ.すごすぎる.
いつか,人が太陽系の惑星に行く日が来るだろう.宇宙飛行士ではなく,一般人がである.そしたら,是非とも火星に行き,もしかしたらいるかもしれない火星人と友達になりたいと思う.今まであまり知らなかった,太陽系について学べてよかったと思う.
(3年X組 女子)
前回よりは苦労しなかったものの,多分に苦心した.3年生になって幾多の月日が流れたが,私にとって,地学はただの受験の道具になりつつあった.
3年Y組は大多数の人が私立文系のため,地学を必要としない.女子にいたっては,私だけ数学を選択しているありさまで,皆がL時間のときに女子で一人だけ授業を受けている.4月から5月にかけて,この状況が苦痛だった.そして慣れてくるうちに,私も私立文系の人々の優雅さにのまれてしまった.それが9月の前期末テストに表れた.地学で悪い点をとってしまった.模擬試験でもいい点がとれない.焦ってきていた.
おかげで地学が苦痛になりつつあった.おまけに1年生のときにまじめに授業を聞いていたつもりだったが,先生に「1年生でやったよね」と言われても覚えがないのだ.(しかしピョートル大帝は覚えている.ちなみに私はあのK先生だった)
しかし,このレポートを書いているうちに,惑星とか太陽とかについてまとめているうちに,なんて自分の考えは狭いものなんだろうと思いはじめた.もともと地学は好きだったが,自分の手でまとめていて,いろんなことが分かってくるうちに,今までのいろいろな考えがふっとんだ…気がする.
しかし,本当に地学というのはすごい学問であり,この高尚なものを学べる私は幸せだなとひしひしと感じるようになった今日このごろである.
(3年Y組 女子)