トップページへのリンク  2011年 PAJ主催研修会(11月)

MAP研究会は,宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。

■ 日   時:2011年11月26日(土)〜27日(日)
■ 場   所:国立花山青少年自然の家
■ 内   容:
特別企画「アドベンチャーを使った子どものケア研修会」
〜 As a beginning of the Bamboo Resilience Project !〜
■ 主   催:プロジェクトアドベンチャージャパン
■ 報   告:Sphinx
■ 参 加 者:29名

being

11月26日(土)〜27日(日)に,PAJ主催の特別企画「アドベンチャーを使った子どものケア研修会」が開催されました。PA,Inc.のジム・ショーエル氏(Jim Schoel)がアメリカで寄付を募り,ボランティアとして来日し,震災で傷ついたこどもたちのケアについて,フルバリュー・コントラクトを軸にした研修会を実施してくださいました。

2日間の研修を通して,ジムさんはじめPA,Inc.の皆さん,そしてPAJの皆さんとの強い絆を感じることができました。震災という外力で力なく折れ曲がってしまった宮城県のこどもたちの心が,再び力を得て,竹のようなしなやかさを取り戻せるように,MAP研究会も役割を果たしていければと思います。この2日間の研修の後,ジムさんとPAJの皆さんが話し合って「バンブーリジリエンス(Bamboo Resilience)」プロジェクトが立ち上がりました。このプロジェクトのこれからにも,目が離せません!

また,この研修会には,私たちMAP研究会をいつも応援してくれる大切な友人,甲斐崎博史さんと岩瀬直樹さんも特別ゲストとして参加しました。共に学ぶ合う中で,また,休憩時間のちょっとした会話の中から,励ましの気持ちをたくさんいただくことができました。皆さんに支えられて今ここにいる。ここからまた一歩を踏み出しましょう。

1日目 午前

トラウマについて

ジムは2日間の研修を始めるにあたって,私たちの輪の真ん中に1つの古びた木片を置きました。その木材には他の材と組み合わせるためにほぞなどの細工が施してあり,それがかつて建物の一部であったことを物語っていました。ジムはそれを前日,南三陸町で拾ってきたと言いました。これは震災(破壊)の象徴であり,同時に「クラフトマンシップ」という日本の強みの象徴でもあります。この木材を一人一人が持って眺め,次の人に回しました。ずっしりとして存在感がありました。

今回の研修を象徴するもう一つのものが「竹」です。竹も日本人が昔から使ってきた伝統的な素材の一つです。竹は曲げられても元に戻ろうという性質があります。その元に戻ろうとする性質が「リジリエンス」。震災のトラウマからの心の回復もリジリエンスという視点でとらえていきます。

震災のトラウマは,それを直接体験した人に生じるだけでなく,被災者を支援する人にも生じることがあります。それを「第2次外傷性ストレス」(セカンダリー・トラウマ)と言います。私たち教師は,こどもたちを支える過程でセカンダリー・トラウマを体験する場合があります。

次にジムは一つの竹細工を私たちに見せました。それは竹ひごで組まれたボールのようなものでした。「研修の中で,これをみんなで作ります。このボールが丸くなっていられるのは,1本1本の竹が持っている跳ね返る力(リジリエンス)のためです。」 1本1本の竹ひごにある復元力(リジリエンス)で互いに支え合って,一つの丸いボールのようになっている。そのバンブーボールは,これからの私たちのあり方を暗示しているように感じました。

ネームトス

さて,青少年や大人のトラウマに関する研究で,トラウマケアに大切な要素が2つあることが明らかになりました。それは次のようなものです。

活発な運動は緊張を和らげ,健康を高めます。歩く…よりはもっと激しい運動が必要です。コミュニティは「他者との健康な関係性」の大切さを意味します。これらのことを,この2日間で取り組んでいきます。

ヤートサークル

MAPws0731

ヤートサークルは「互いに支え合うコミュニティ」の比喩です。

ファインディング・ニモ

ミラーストレッチ

いつもの2人のストレッチのあと,3人でミラーストレッチ,4人でミラーストレッチ,…と人数を増やしていきました。なかなか楽しかった!

フルバリュー・コントラクトをトラウマケアからとらえ直す

私たちがMAPの活動の中で,あるいは日常のクラス運営の中で大切にしているフルバリュー・コントラクトを,トラウマケアという観点からとらえ直すとどうなるでしょう。

be here:今ここにいる人々と関係(つながり)をつくることができます。
 be safe:安全の中から希望が生まれます。
 set goals:目標設定に真剣に取り組んでいくと「リジリエンシー」を育てていくことにつながります。
 be honest:自分の中の傷ついた気持ちを覚えておくこと,嘆くことにつながります。

トラウマからの回復には,震災で傷ついた自分の気持ちを覚えておき,それを嘆くことが必要です。ある特定のケアスキルを用いる人の中に,よく「そのステージ(嘆き悲しむ時期)は過ぎたでしょう?」と言う人がいますが,何か(誰か)を失って悲しむ気持ちは,次のステージに進めばなくなるものではないと考えています。その気持ちに蓋をしても心の奥底に沈んでいくだけで,いつか再び浮かんできて自分を傷つけます。

スピードラビット

be safeの写真

牛,ゾウ,イヌなどのゼスチャーを3人でつくる,お馴染みのスピードラビット。今回はそれに加えて,be safe,be honest,set goal のゼスチャーをみんなで考えました。「Cow!」「Elephant!」「Be safe!」という感じで,かなり錯綜します。ちなみに左の写真のゼスチャーは何だと思います?

1日目 午後

フルバリュー・コントラクトをトラウマケアからとらえ直す(つづき)

午後は防寒服に身を包んで,外に出ました。冒険の森に行くのかなと思いきや,その手前にある営火場で活動が始まりました。

ウインドミルストレッチ

ジムはこれを「Reno Taini stretch」と言ってましたね。リノ・タイーニさんがつくったんでしたっけ? 試しに検索したら,リノ・タイーニさんのFacebookがありました。ジムの掛け声に合わせて,全員で何度か「リノ・タイーニ〜!」と絶叫しましたね。アメリカのタイーニさんに聞こえましたか?

コンパス・ウォーク

コンパス・ウォークの写真

2人組になって,1人がプレイヤー,もう1人は付添いです。プレイヤーは遠くの何かを目標に決めます。そして目をつぶって歩き出します。目標地点に到達したなと思ったら,止まって目を開けます。付添いは基本そばにいるだけで,危険な時にはかかわります(ストップをかける)。

目をつぶって歩いていき,ここだと思って目を開けると,たいていはまったく想定外の場所にいて「あれ?」「ここどこ?」とちょっとした驚きを感じます。私たちはゴールにたどり着いたと思ってるけど,そこって本当に思い描いていた場所なの? 日常生活を振り返る視点がそこにあります。

フルバリューの要素の中では,set goal,be safe,be honest の要素を含んだ活動です。振り返りの中でジムは「もし付添がいなくて1人だったらできた?」と問いかけました。付添いは特に何もせず危ないときに止めてくれるだけの存在なのですが,それでも1人で目をつぶったまま足を踏み出す勇気はありません。「そこにいる」(パートナーシップ)とはどういうこと?

テキサスのビッグフット

サークルの状態から,大股歩きで一歩一歩前へ。だんだんギュウギュウ詰めになって押しくらまんじゅう。暖まる〜。

ワイルドウージー(地面バージョン)

ワイルドウージーの写真

ジムが地面に脚でVの字を描きました。これがワイヤーの代わりです。このVの中に入らないように,2人で向き合って手を合わせて横に進みます。だんだん互いに離れていき,最後は2人の合意で足を出して終了するか,スポッターの背中に着陸します。

ジムはこの活動を「関係性のトラバース」と呼んでいて,バランスの比喩だと言っていました。フルバリュー・コントラクトの要素の中では,care for self and others。自分と相手のバランスです。あるいは,仕事(care for others)と休息(care for self)のバランスです。バランスをとり続けるためにどうした?

私のノートには,もう一つ,let go and move on という記述があります。おそらくこの活動に関連づけてこのことについても触れたと思われますが,どんな風に触れたか思い出せません。分かる人,教えて!

ガッチャン・オニ(elbow tag)

リジリエンスの木(Resilience Tree)

オリ室に戻って活動が続きます。

リーディング

参加者の1人,hayaが自分の震災体験を語ってくれて,みんなでそれを聴きました。聴きながら,それぞれが心の中で,自分の震災体験を思い出していたことと思います。

リジリエンスの木(回復の木)をつくる

リジリエンスの木の写真 リジリエンスの木の写真 リジリエンスの木の写真

ジムからの問いかけがありました。

2つのグループに分かれ,模造紙を2枚合わせて,そこに大きな木を描きます。ジムからの問いかけで浮かんできた言葉を木の幹や葉っぱの中に書き込んでいき,長い時間をかけて2つの「リジリエンスの木」ができあがりました。

このアクティビティは,自分たちの持っている「強み」について語り合うグループワークです。震災で見えたのは自分たちの弱さです。でも,この活動では自分の弱さに焦点を当てずに,自分の強みに焦点を当てていきます。また,何がなくなったのかを考え嘆くのではなく,何があるかに焦点を当てていきます

シンボルには力があります。朝,みんなの輪の中においた木片は,日本人の持つ強みの象徴です。それは,伝統,技術力,クラフトマンシップ,文化を表しています。こどもたちも,自分たちのつくったシンボルから力を得ることができます。自分の中にある強さを発見すること,また自分の中にある復元力(リジリエンス)を発見することが,回復につながります。もし子どもたちが,自分たちの持っている強み〜例えば「希望」〜に気づかなければ,先生が「希望という言葉はどうかな」と介入していきます。

このときジムは「心理学的に,生き残った人というのは罪の意識を持っています」と言いました。それを聞いて,あー自分もそうだと思うと同時に,震災後の日本中の人の行動を思い出して腑に落ちるものがありました。

1日目 夜

バンブーボールづくり

夜の活動は,午前中にジムが見せてくれたバンブーボールをつくること。この研修会を象徴する「竹のリジリエンス」を,製作活動を通して体験します。

 

まっすぐな竹ひごを丸く納めていくのは見た目以上に難しく,油断すると竹ひごの復元力ですべてが平らになってしまいます。サクサクと作り上げる人がある一方で四苦八苦する人もあり,オリ室のあちこちで「できた〜」とか「ぎゃー」という声があがっていました。

なかなかうまくいかない仲間には,支援の輪が広がります。自分のつくった作品と比較しながら「この竹ひごが下をとおって…」などのアドバイスがそこここで聞かれました。バンブーボールづくりは,竹のリジリエンスを体験するだけではなく,助け合いのコミュニティをつくる体験でもありました。

だいたいできた頃合いを見て,先ほど作ったリジリエンスの木を広げ,そのまわりにバンブーボールを持って集まりました。バンブーボールをつくった感想をシェアした後,最後にジムから「今日のリジリエンスの木の活動を,あなたの学校で生徒や先生と一緒に行うことができますか」という問いかけがありました。時間の制約の問題や,生徒の心をさらに傷つけてしまう恐れについての意見が出ました。私自身も,この活動をそのまま学校に持っていくイメージが,この時はなかなか沸いてきませんでした。

2日目 午前

昨日の復習

空は気持ちよく晴れ渡り,朝日がとても明るい2日目の朝です。まずは,昨日みんなでつくったリジリエンスの木とバンブーボールを使って,昨日の活動や気持ちを思い出す作業を行いました。

リジリエンスの木のツアー

始めに2つのリジリエンスの木の説明を行いました。それぞれの班からツアーコンダクターを1人選び,自分たちがつくったリジリエンスの木について,団体客を旅行に連れて行くような気持ちで説明してもらいました。

ソロ

震災から昨日の研修1日目までの間に学んだことや震災を乗り越えた自分の強みについて,それぞれ思うことをA4の紙1枚に書きました。

ビル・フィリップのバスケットゴール

A4の紙に書いた自分の振り返りを小さく折りたたんで,自分のバンブーボールに入れました。そのバンブーボールを使って一つの活動をしました。ジム曰く「Phillippe le Basquette」。

サークルの真ん中に段ボール箱があり,段ボールからある程度の半径でロープが丸く置かれています。その中に入っていいのは2人だけ。先ほどツアーコンダクターを務めたイマとkenyaが任命されました。2人の仕事は箱に入らなかったバンブーボールを,持っているフニャ剣で掻き出すことです。周りにいるその他大勢は,運動会の玉入れの要領でロープの外からバンブーボールを箱に投げ入れます。タイムトライアル,チャレンジは3回まで。

最速タイムを出してちょっとした達成感を感じた後,全員が箱の中のバンブーボールを1つずつ手にしました。自分ものではなく,誰かのバンブーボールです。そして,その中に入っている振り返りの紙を取り出して読みました。「その中に書かれていることを紹介してください」と促され,1人ずつ順番に,自分が読んだ仲間の振り返りから,その一部分を紹介して共有しました。

コミュニティをつくる(もしくは復興のための体力をつける)

午前中の後半は,青空の下で行いました。

アイ・スクリーム

営火場の端っこから自然の家の本館の方に向いて横一列に並びます。そこから一息で(途中で呼吸をしないで)「あーーーーーー」と雄叫びを上げながらできるだけ遠くまで全力疾走します。ええ,ただそれだけ。意外に遠くまでいっちゃう人あり,手前で倒れ込む人あり。みんなゼーゼー。森の新鮮な空気をたくさ吸い込んで,体の中がクリーンになります。

アラスカン・チキン・ベースボール

2チーム対抗の野球です。といってもボールもバットも使いません。攻撃チームはチキンをできるだけ遠くに投げます。その後,チキンを投げた人がチーム全員のまわりをグルグル走ります。走った周数が得点になります。守備チームは,投げられたチキンのところまで全員で走っていき,チキンを拾ったら一列になって「ボール渡しリレー」の要領で上→下→上→下と受け渡し,一番最後の人まで渡ったら「アウト!」と叫びます。と同時にチキンをさらに遠くに投げて攻撃開始です。

1回表から始めて7回の裏ぐらいまでやりましたっけ? 途中から斜面を駆け上がったり駆け下りたりのプレーになったので,もう脚はガクガク,息はゼーゼーでした。tomoの終了の合図で終わりましたが,呼吸を整えてふと気づくと,結局,何点でどちらが勝ったのか,誰も気にしていませんでした。みんなあんなに一生懸命走っていたのに,終わったらどうでも良くなったんでしょうか? というわけで,この勝負の結果は誰にも分かりません。

空飛ぶ"sushi"

いわゆるフライングソーセージですが,日本文化に敬意を表して「空飛ぶにぎり寿司」です。それも4個同時に浮かべます。また,コミュニティを意識して,互いに寄り添って,あるいは向き合って,協働で寿司を浮かべます。

エレファント・タグ(Blob tag;アメーバ・タグ)

「チェンジ」と言って,1列に手をつないでいるオニがいきなり方向転換する技には驚きました。あれ,いいですね!

ブラインド・ラインナップ

互いに肩がふれあう程度に1列に横に並びます。そこで目を閉じて,背の高さの順に並び替えます。

長縄

1人で通る,1人で飛ぶ,2人で飛ぶ,3人で飛ぶ,4人で飛ぶとどんどんレベルアップ。タイミングを合わせたり,全体のバランスを考えたり。最後に,全員1回で通り抜ける技を決めて終了。

キーストーン

キーストーンというのは,西欧の石組み建築で建物の頂上に位置する石のことです。アーチ状の屋根からの圧力を真ん中で受け止め,建物全体が崩れないようにする重要な役割を持っています。

互いに肩が触れあう程度にサークルになり,そこからさらに内側に入っていきます。互いの肩がロックされた状態から,体を内側に倒していきます。互いの肩で互いを支え合って,1人では立てないような角度でも安定して居続けることができます。アーチ状の屋根のキーストーンのように,私たち一人一人が欠くことのできない存在です。

2日目 午後

最後の楽しい昼食を終え,冒険の森にやってきました。

フルバリューの中にあるバランスについて

フルバリューの中にあるバランスについてジムから話がありました。とても大事な話だったと思うのですが,私は残念ながらすべてを理解することができませんでした。ちょっと断片的になりますが,私のフォローした範囲で書いてみます。ここは,もっと理解した参加者からぜひ追記してほしいです。

be safe

安全であることのバランスは,一方が「信頼」であり,もう一方は「警戒」です。安全のために津波は警戒すべきものです。一方,人間関係の場合「信頼」こそが安全への道であり,「警戒」では不信感の塊のような世界に住むことになってしまいます。「信頼」と「警戒」のバランスの真ん中には「希望」(Hope)があってしかるべきです。

be honest

正直であることは,時に傷つくことです。正直であることとそうでないことのバランスの真ん中には「智恵」があるかもしれません。

let go and move on

過去にこだわらずに前に進む。過去のことを忘れることも大切ですが,同時に過去を思い出すことも大切です。「過去にこだわらない」ということと「何もなかったことにする(すべてを水に流す)」こととは違います。

care for self and others

自分を大切にすると同時に他者を大切にします。それらのバランスの真ん中には「共感」があるでしょう。

be here

他の人と共にいるという意味と,自分自身とのやりとりの両方の意味があります。

そして,バランスの要素を含むアクティビティに取り組みました。

ジャイアント・シーソー

ラビテーション

ワイルドウージー(ローエレメント)

ワイルドウージーの場所で振り返りをしたときに「1歩踏み出して自分から体重をかけて,相手にゆだねていくことで安定した」という言葉があり,それが日常生活に持っていける学びだなと感じました。

エンディング

オリ室に戻って,話し合いをしました。テーマは,今後なにが必要とされるのか,私たちや被災地の子どもたちが抱えているニーズは何か,Pa,Inc.やPAJがどのような役割を果たせるのか。話し合うだけでは足りず,それぞれ1枚の紙に思いつく限りのニーズを書いてPAJのスタッフに手渡しました。ジムは「実現について保証はできないが,最大限努力する」と,今後も積極的に被災地の教育にコミットする意欲を伝えてくれました。

私のメモはここまでで終わっています。この後,もっとも忘れられない場面がやってきます。ジムは研修の最初に使った南三陸町の木片をサークルの真ん中に置いて,その上にバンブーボールを載せました。私たちはそれを長い間見つめていました。

キーストーン

そして再びキーストーンをつくりました。その時の様子を,ジムはブログに次のように記述しています。

We did Keystone again, and this time, it was so tight all of us could lean in in a relaxed manner. I have never experienced Keystone like that, and the energy flow between us was overwhelming. That is where the dam of emotion broke. There were no dry eyes. And none of us wanted to break the circle. I tried to do so several times but people stayed and stayed, but finally, we began to all shake hands with each other, hug, bow, take pictures, look at each other, savor these moments.

clamshack.org "Last Day at Hanayama Retreat"

家路へ

ジムの温かさに包み込まれた2日間が終わり,みんな名残を惜しみながら家路につきました。自然の家の玄関を出ると,西の空には月と金星が輝いていました。広大な宇宙空間と長大な時間の流れ,人間の営みをはるかに超えた自然がそこにあります。

この度の震災で,私たち人間は弱い存在であることが分かりましたが,ジムの言うとおり,無くしたことや自分の弱さではなく,今あるものや自分の強みにこそ焦点を当てることが大切です。それは,無くしたものや弱さを忘れるのではありません。「バランス」です。フルバリューをコンパスに,これからまた一歩一歩,歩みを進めていきましょう。ゴール設定はできましたか? 共に歩いてくれる仲間は見つかりましたか? さあ,行きましょう。

謝辞

この研修会のためにボランティアで来日し,貴重な学びの機会を与えてくれたジムに感謝します。また,2日間にわたってジムのメッセージを通訳してくれたtomo,ゆき,ありがとう! この企画を準備し,実行してくれた林代表はじめPAJのスタッフの皆さん,PA,Inc.の皆さん,ありがとうございます。2日間の学びと生活を支えてくれた花山青少年自然の家のスタッフと居心地の良いお部屋にありがとう。そして,2日間共に学んでくれた仲間に,心からありがとう!

□clamshack.org(ジム・ショーエル氏のブログ) http://clamshack.org/
 Resiliency Tree(研修1日目の様子)
 http://clamshack.org/2011/resiliency-tree/
 Last Day at Hanayama Retreat(研修2日目の様子)
 http://clamshack.org/2011/last-day-at-hanayama-retreat/

□バンブーリジリエンスプロジェクトについては,PAJのホームページにて随時ご案内をしています。
 http://www.pajapan.com/