トップページへのリンク 2009年 MAP研研修会(7月)

MAP研究会は,宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。

■ 日   時: 2009年 7月25日(土)
■ 場   所: 太白区文化センター(たいはっくる)
■ 内   容: MAPを生かした小学校英語
英語をやるなら楽しくなくちゃ!——小学校英語ノートを中心とした楽しい学び方
■ 担   当: 運営委員
■ 報   告: Sphinx
■ 参 加 者: 12名

天気に恵まれた7月最後の週末。MAP研で英語といえば kenya! ということで,今日は kenya を講師に迎えて,小学校の英語ノートを使い,楽しく活動しながら英語を学ぶコツを教えてもらいました。3連休に東京で開催された小学校英語教育学会で仕入れた最新情報もたくさん紹介してもらいました。会場には楽しい英語の歌が流れ,にぎやかで楽しい研修会になりましたよ。

幅広いレパートリーからたくさんの活動を紹介してもらいましたが,私個人的にヒットしたのは Hokey Pokey でした。参加した皆さんのもっともヒットした活動は何でしたか? 掲示板でぜひ紹介してください!

また今回の参加者の中には,MAP研の会員ではないけどぜひ参加したいと参加してくれた先生が2名もいらっしゃいました! とてもうれしいことです。これからもどうぞMAP研究会をごひいきに!

今回の記録には,ところどころに【ビデオ:○○○(MAP研究会・会員専用)】という表記があります。このリンクをクリックすると,会員専用のサイトに飛んでいき,そこに置かれた動画ファイルを閲覧することができます。ログインIDとパスワードを聞かれますので,正しいIDとパスワードを入力してください。場合によっては,最初だけでなく動画を表示するときに再度パスワードを入力するように要求されることがあります。その場合は指示に従ってください。

なお,IDとパスワードは,郵送する研修案内の中に印刷して配布したいと思っていますが,当面はSphinx宛にメールで訪ねていただければ,MAP研会員の方にはお答えします。もちろん,今回参加してくれたMAP研会員以外の2名の先生もメールをいただければ,すぐにお答えします。

MAP研究会・会員専用サイト

宮城県教育公務員弘済会より助成金の授与

研修に先立って,宮城県教育公務員弘済会より今年度も助成金をいただく式を行いました。高橋道郎理事長には,MAP研究会の活動を高く評価していただき,助成金とともに期待と励ましの言葉をいただきました。

今年も,この助成金を有効に活用して,学びを深めていきたいと思います。

午前の活動

自己紹介あれこれ

自己紹介(基本バージョン)

 

1.相手を見つけて「Hi !」と手を挙げる(続いて相手も「Hi !」)
2.「My name is ###」と自己紹介(相手も)
3.「Nice to meet you. 」と握手(相手も)
4.「Bye ! 」

これを2〜3人の相手と行います。

ハロー・アイコンタクト

今度は,しゃべらないバージョン。アイコンタクトで相手をつかまえて静かに握手。手を降って別れます。アイコンタクトを意識させたいようなときに。

ネーム・チェンジ

MAPの活動の「アイデンティティ・クライシス」に近い活動です。自己紹介(基本バージョン)の最後,「Bye ! 」と言う代わりに「Change ! 」と言ってハイタッチ。そうすると,名前が互いに入れ替わるのです。相手と名前を次々に Change して自己紹介をします。

マイネーム・一族

これはけっこう盛り上がりました。ネーム・チェンジで最後に「Change ! 」と言う代わりに「One, two, three ! 」でじゃんけんをします。負けた人は勝った人の名前になり,勝った人の名前はそのまま。自分の名前(新しい名前)をブツブツつぶやきながら次の相手を探します。

じゃんけんを繰り返すうちに,名前がどんどん増えていく人,消えていく人…悲喜こもごも? 活動が終わったら,何人かに「What's your name?」と聞いて,同じ名前の人に手を挙げてもらうと面白いです。

この活動は,実際に挨拶するときの要素が必然的に入っています。その要素は「自分の名前を名乗る」「相手の名前を聞いて握手を交わす」「相手の名前を聞き取れないときや,覚えられないときはすぐに聞き返して覚える」「アイコンタクトを自然に行い聞こうとする(相手を見つけるとき,挨拶をしているとき)」などです。

英語活動の中には,無理矢理「ビックボイスで」「ジロジロと目を見て」「速く3人と挨拶して終わらせよう」というようになってしまうものも多くあります。これらの要素をこのアクティビティでは,楽しみながら自然に行えます。 急ぐわけでもなく,相手が何という名前になっているのかを楽しみながらできます。

集団の関わりで考えると,好きな友だち同士や男女で偏るようなところから,他の仲間にもチャレンジしようとする気持ちが出てきます。男子女子の積極的な関わりや,普段あまり話していない仲間とも関わることが多くなります。男子が女子の名前で終わりたくないから違う人とじゃんけんをしようとする,隣のペアから馴染みのある名前が聞こえてきたので,その子とじゃんけんをしようとする,さっきじゃんけんしたからまだやっていない人をなるべく探す,同じ名前の仲間が増えているからもっと広めようとする,同じ名前の人同士が出会って一致している偶然を楽しむなど,必然的.積極的に関わることを促す要素があると思います。

【ビデオ:マイネーム・一族(MAP研究会・会員専用)】

英語を聞かせる活動あれこれ

セブン・ステップス

「セブン・ステップス」という歌をご存じでしょうか。kenya によると,この曲を知っているかどうかで,英語活動の研修の経験のあるなしがある程度分かるそうです。つまり,英語活動の中ではスタンダードなナンバーということです。

ご存じない方は,Amazon のこちらのページで試聴できますので,聴いてみてください。kenya の使っていた「セブン・ステップス」は,Amazon のそれよりゆっくりとした歌い方でした。

「♪One, two, three, four, five, six, seven.」 という歌詞に合わせて,「three の時に拍手」とか「threeとsevenのときに拍手」をします。聞かせるのがねらいなので,無理に歌わせる必要はありません。

リズムでスタンド・アップ!

「パン,パン,パーン」の手拍子リズムで,「パーン」の時に立ち上がります。慣れてきたら,次は2回目の「パーン」で。

パン,パン,「One ! 」
パン,パン,「Two ! 」(…で立ち上がる)

それもできたら,5回目の「パーン」で。

スタンドアップ・カウンティング

パン,パン,「One ! 」
パン,パン,「Two ! 」…

と進んで「Six ! 」までの間に,全員が立ち上がるというアクティビティです。「One」から「Six」までのすべてのタイミングで,必ず一人以上立ち上がるのがルール。一度立ったら座りません。途中で誰も立ち上がらない数があったり,「Six」にたどり着く前に全員が立ち上がってしまったらもう一度始めから。事前相談は不可です。これは,人数に関係なくできます。あまり大きな数だと間延びしてしまいます。例えば,11から20までとか,数の範囲をしぼって行うと面白いです。

また,「One,two, ...」の代わりに,学年「First, Second, ...」でやったり,曜日「Sunday, Monday, ...」や月「January, February, ...」でやることもできます。

ポイントは聞かせることです。聞かせながら何かをする。英語の発音は,自分のジャパニーズ・イングリッシュではなく,ALTにやってもらうとよいでしょう。

英語の学習というと,聞いたら言わせるというのが多いのですが,これが意外に難しいのです。アウトプットさせる前に,できるだけたくさんインプットする。そのために,聞かせて聞かせて聞かせる活動を考えていきます。

また,この活動ではみんなで達成するという要素と英語を聞かせる活動という要素をミックスしました。英語活動では,英語が分かる話せる児童が個人でできたらGood!と終わってしまう活動も多くあります。せっかくなので,みんなでできてうれしい活動をどんどん取り入れることで,集団の関わり合いにプラスになると思います。

【ビデオ:リズムでスタンド・アップ!(MAP研究会・会員専用)】

リズムで早業!

2〜3人のグループになります。真ん中にペンを置いて,決められた言葉のときに,他の人より早くそのペンを取るというアクティビティです。

例えば「fourth」を教えたいとします。そうしたら「fourth」で取ることにします。ビートに乗せて,

パン,パン,「First」
パン,パン,「Third」
パン,パン,「Fifth」
パン,パン,「Fourth」(で取る!)

リズムでキャッチ!

MAPでよくやるキャッチのやり方で,同じように活動します。つまり,「キャッチ」ではなくて,「fourth」,「Sunday」などの決められた言葉のときに,キャッチします。

1人よりは2人にする,ペアでできるものはグループでやってみる,というアイディアが最近英語教育でよく出てきているのだそうです。つまり関わりを意識して活動させる視点が注目されています。

【ビデオ:リズムでキャッチ!(MAP研究会・会員専用)】

休憩中…

次の活動の準備のために,一度,休憩時間を取りました。

kenya は,電子黒板を準備しています。液晶プロジェクタでパソコンの画面を壁に投影して,その投影された画面上に文字や線を書いたり,ボタンをクリックしたりすることができる装置です。天気予報で気象予報士の人が使っているあれです。

その間会場には,iPod がつながれた Bose のスピーカー(Bose SoundDock)から,「セブン・ステップス」やユニクロのコマーシャルソングなどが流れていました。

この Bose のスピーカーは,そんじょそこらのラジカセと違って大きな音量で鳴らすことができます。こどもたちと英語活動をしていると,学校にあるCDラジカセの音量ではまったく足りないのだそうです。こどもたちが盛り上がってくると,音が聞こえなくなるんですね。その点,この Bose のスピーカーなら大丈夫とのこと。

 

英語ノートを電子黒板で…

私は知らなかったのですが,小学校で英語活動をするときのテキスト(補助教材)として,「英語ノート1」(5年生用)と「英語ノート2」(6年生用)というのがあるのだそうです。

小学生が学校で使う「英語ノート」って何?(AllAbout)

 

この「英語ノート」はデジタル教材にもなっていて,液晶プロジェクタでスクリーンに映しながら授業をすることもできます。しかし,画面上で何か操作(クリックして発音を聞かせるなど)をするたびに,教師がパソコンのところに行かなけれならないところが,ちょっと使いにくいのです。

そこを,電子黒板のシステムにすると,教師はスクリーンの前でいろんな操作ができるようになります。さらに,電子黒板ならではの便利なところもあり,そのへんのところをいくつか披露してもらいました。

歌を途中で止めちゃうと…

例えば,「♪Head, Shoulders, knees and Toes」の曲を流しているときに,一時停止して確認しながら聞いてみることができます。英語ノートの電子教材のアイデアその1は「ストップ&ゴー」。

電子ペンで書くと…

 

例えば,次々と読み上げられる単語を聞いてどの絵か探すという活動では,スクリーンに映された絵を見ながら,電子ペンでどんどん囲んでいくことができます。

絵を塗りつぶしちゃうと…

慣れてきたら一部の絵を塗りつぶして,「What's this?」と聞いてみましょう。もちろん答えは英語で。2人ぐらいで相談させてもいいです。先ほどの「♪Head, Shoulders, knees and Toes」の絵を塗りつぶして,「次はどこだっけ?」というのもいいですね。

電子ペンでぬりつぶして「What's this?」は,他にもいろんな場面で使える技です。英語ノートの電子教材のアイデアその2は「塗りつぶして隠す」。

画面の一部を拡大すると…

  

「かくれている動物を探してみよう」では,画面の一部を拡大して移動させることによって,まるで双眼鏡で遠くから探しているような感覚で楽しむことができます。また,「いろいろな衣装を知ろう」などで画面の一部に注目させたいときにも,この機能を使うと便利です。この機能は、ウチダ(内田洋行)の電子黒板キットについています。文科省の電子教材にはありません。

画面をキャプチャーすると…

  

「自分のオリジナルフルーツパフェを紹介しよう!」では,好きなものをクリックして,右側のカップに入れることができます。いろいろ入れてオリジナルのパフェができたら,画面の右端に並んだボタンの中から,カメラボタンを押します。そうすると,その絵がキャプチャーされて保存されます。みんなでパフェを作ったら,キャプチャーされた絵をもう一度映し出して,自分のパフェについて英語で説明します。これもウチダの電子黒板キットの機能です。

電子黒板システムを Wii リモコンで…

この便利な電子黒板を,Wii リモコンをつかってつくる方法もあるのだそうです。「Wiiリモコン 電子黒板」で検索してみると,いくつかのサイトがヒットします。例えばこちら。

WiiリモコンとPCで簡易電子黒板を実際にやってみた

ただ,このやり方では,操作ボタンでできることが少なく,できないことも多いようです。

What's this? でやってはいけないこと!

ところで,よくメガネを見せて「What's this?」とか,ペンを見せて「What's this?」とかやったりしますが,そういうやり方ではなかなか盛り上がりません。全部見せて「What’s this?」と言われてもつまらないんですね。

やはり「What's this?」と言われて「何だろう?」と興味がわくようなやり方が必要です。例えば,ちらっと見せる,隙間をシュッと通り過ぎる,一部を見せる,シルエットにするなど。

【ビデオ:電子黒板(MAP研究会・会員専用)】

午後の活動

TPR あれこれ

TPRというのは「Total Physical Response」の略で,「体全体で言葉を覚えていく」というような意味のようです(→参考)。このTPRを意識したアクティビティをいくつか。ただしこれは音楽と体の動きのセットなので,文字だけで伝えるのは至難の業です。詳細はMAP研究会・会員専用サイトで動画をご覧ください。会員以外の皆さん,ゴメンナサイ!

ABCソング

ABCの歌の合間に「I like English!」とか「Yay! 」とか叫びます。そこに,アメリカっぽいゼスチャーが入ります。ちょっとしたディ・インヒビタイザー。

【ビデオ:ABCソング(MAP研究会・会員専用)】

ユニクロのCM

始めに,ホワイトボードに次のような数を書いて,おもむろに英語で読み方を紹介します。

「1, 2, 3, 54, 128, 340, 532, 765, 926, 999, 1000」

ちなみに,こどもたちは「999」(Nine hundred ninety nine)のときに必ず,「ナインティナイン!」と喜ぶそうです。そして,最後に「A, Ah」も教えます。こどもたちは何のことやら分かりません。

ここで,おもむろにユニクロのCMを流して,一緒に歌います。

【ビデオ:ユニクロのCM(MAP研究会・会員専用)】

The Day Of The Week

エイゴリアンの「The Day Of The Week」の歌詞に合わせて活動します。「Sunday, Monday, Tuesday, ...」と,曜日をひたすら歌う曲です。

まず始めは,曲のリズムに合わせて,両腕を胸の前から,上,横,前,下と伸ばします。SundeyからSaturday まででちょうど動きが一周します。慣れてきたら,教師はデタラメな動きになります。それに惑わされないように続けましょう。

次に,7人組になって,Sunday から Saturday まで自分の曜日を決めます。そうしたら,先ほどの曲を流しながら,自分の曜日の時に素早く立って座ります。後半,曲のスピードが上がったら,立って座るではなく立ったままにして,次のときに座るようにしてもいいです。

ちなみに,この辺りの活動では聞かせるのが目的なので,無理に歌わせようとはしません。歌いたい子がいたら,歌ってもいいですが。ポイントは,急がない,要求をしない,です。

【ビデオ:The Day Of The Week(MAP研究会・会員専用)】

SEIYUのCMソング(クレイジーケンバンド)

これも「Every Sunday, Monday, Tuesday, ...」という曜日の歌詞がついた曲です。先ほどの7人が縦に1列になって,Sunday で一番前の人が横に顔を出す,Monday で2番目の人が逆に顔を出す。というかんじで,次々に顔を出していきます。左右に開いた状態から,パッともとに戻ったり,またパッと開いたり。最後は EXILE のようにグルグルで締めます。

盛り上がってなかなか楽しいです!

【ビデオ:SEIYUのCM(MAP研究会・会員専用)】

Hokey Pokey(ホーキー・ポーキー)

私はこれが今日の一番の収穫でした。

【ビデオ:Hokey Pokey(MAP研究会・会員専用)】

「hokey pokey」で検索するといろいろヒットしますが,私が探した中で,今回教わった動きに一番近いのはこれです。

Kids Dance the Hokey Pokey with Ms. Dre

アルファベットソング(?)

アルファベット1文字を頭の中に思い浮かべて,しゃべらないでグループに集まります。人数が少ない場合は,思い浮かべるアルファベットを適当に制限します。それぞれグループになったら,本当に合っているかどうか,アルファベットの曲にに合わせて立ってもらいます。間違って集まると,立つべきところで立たなかったり,違うところで立ってしまったり…。

January, February, March

「英語ノート2」の3時間目に「友達の誕生日を知ろう」という活動があります。これをするためには,まず「January」,「February」といった12月の呼び方を覚える活動を先にいれていくことになります。

例えば,松香フォニックスの「12ヶ月の歌」などを流しながら,誕生月で手を挙げたり,立ってみたり。同じく松香フォニックスの「12ヶ月チャンツ」は,リズムがゆっくりでこどもたちがあとに続いて言いやすくできています。

よく使うのは「January, February, March」という曲です。オックスフォード大学出版局の Let's chant Let's sing の楽しい曲です。12ヶ月の言い方を覚えたばかりのジョンくんが,得意になって言うんだけど,12月「December」を言い忘れる…というようにこどもたちには説明しています。歌うときは,「January, February, March」の後に手拍子を2回。「John forgets December.」のときは,ジョン役のこどもを指さしながら。

 

次に,真ん中に椅子を置いて,その上に1月〜12月のカードをばらまきます。さっきの曲をかけて歌いながら,カードの周りをグルグルまわります。歌が急に止まったときに言われた月のカード(例えば「September」と言われたら9月のカード)を取ります。「取る」活動の前に,取らないで「指さす」という活動を入れてもいいです。「取る」のがなかなか難しい子でも,指さすのに早い遅いはありません。

曲が止まったときに,誰かに「When is your birthday?」と聞いて,「March!」などと答えたらそのカードを取るというやり方でも楽しいでしょう。活動の中に,さりげなく「会話」を仕込んでいくわけです。

このバリエーションをもう一つ。1月から12月のカードをホワイトボードにはり,その下に封筒をぶら下げておきます。その中のどれかに1本のクレヨンを入れて,「January, February, March」の曲が流れている間,封筒の場所を入れ替えます。曲が終わったら,「クレヨンはどこ?」。こどもたちは英語で答えます。グループで相談させてもいいでしょう。「場所は分かるのに,英語で言えない!」などと悔しがる子がいたりします。クレヨンの代わりに,覚えた単語のカードなどを入れたりしても楽しめるでしょう。

【ビデオ:January, February, March(MAP研究会・会員専用)】

Crab, Dolphin, Jellyfish Song

CALAアソシエイツの「Crab, Dolphin, Jellyfish Song」という曲,ちょっと気持ち悪い曲だけど頭に残ります。この曲に登場するのは,Crab, Dolphin, Jellyfish, Seagull, Seashell, Octopusです。

これに動きを付けて歌います。

Crab:はさみをチョキチョキ
Dolphin:飛び込みのポーズ
Jellyfish:グニャグニャ
Seagull:飛んでいるカモメを指さす
Seashell:貝を耳に当てて音を聞くポーズ
Octopus:足がたくさんあるようなポーズ

次に,2つのグループに分けて発音練習。絵を見せながら「Crab」→「Crab!」。ホワイトボードには各グループを意味する磁石と口を開けたサメがいて,声が小さいと磁石がサメの口の方に落ちていく(というふうに煽ったりして)。

Crab, Dolphin, Jellyfish Song の発展

こどもたちが「Do you have …」「What color …」「How many …」などを使えるようなら,この「Crab, Dolphin, Jellyfish」でグループアクティビティができます。

カニ,イルカ,クラゲ,カモメ,貝,タコのいずれかがカードの両側に半分だけ書かれたカードを配ります。絵の切れている部分は,他の人がもっているどれかのカードと合うようになっています。

こどもたちにカードを渡して,「チェンジ・タイム」と合図を出します。こどもたちは自分のカードと他の人のカードを入れ替えて自分たちでシャッフルします。スタートの合図で自分の持っているカードのことを英語で説明しながら(相手には見せない),そのカードとつながる相手を探していきます。

  

英語活動をやるにあたって,最後にみんなで関わり合える活動を持ってくると言う発想があるといいですね。最後に「おー」となって楽しい気持ちで終わることができます。

また,この曲を歌うときに付けていたオーバーアクションも,この活動の時に役に立ちます。実は,ああいうことも意味があってやっているんですね。

【ビデオ:Crab, Dolphin, Jellyfish(MAP研究会・会員専用)】

その他もろもろ

自己紹介カードづくり

紙を渡して4つに折って自己紹介カードをつくります。4つの区画に,名前,誕生日,学年(と年齢),好きなものを,英語で書いたり絵や事前に準備したイラストカードなどを貼って作ります。

できた人から練習です。まずは教師が質問をします。「What’s your name?」「My name is…」,「How old are you?」「I'm …」というように。慣れてきたら,自分で自己紹介をする練習。そしてそれをすらすら言えるように練習。次は見ないで言って!

これで1時間もつ。

アルファベットかるた…に行く前に

英語ノートに「アルファベット線むすび」という活動があります。CDから流れてくるアルファベットをプリントの中から探して線で結んでいくという活動です。CDからの読み上げが早すぎるので,けっこう脱落する子が出てくるんです。そこで,この活動に入る前にこんなことをしています。

まず紙を2枚渡して,自分の名前のイニシャルを書かせます。1枚のカードに1文字。それをグループで机にならべてみます(全員分)。ここで,「アルファベット線むすび」のCDを流します。そこに出てくるアルファベットが,自分たちのイニシャルの中にあれば,それを指さします。自分のグループでだいたいできるようになったら,他のグループにも行ってやってみます。

この活動をしてから,「アルファベット線むすび」をやると,いきなりやるよりうまくいきます。

東京でいいなとおもったもの

東京で覚えてきたことで,いいな〜と思ったのは,英語活動の中に積極的に日本の文化を入れようという考え方です。例えば,Bに焦点を当てる場合,日本にあるものでBがつくものをあげていきます。英語ではなく日本的なものの名前や人物の名前でワークシートを作れば,抵抗なく書く活動ができそうです。隣には絵のヒントや答えになるアルファベットをばらばらに提示しておきます。例えば…

□ONODORI (隣に盆踊りに関連した絵)

このようなワークシートなら,英語が得意な子だけではなく参加できます。

ICHIR□(隣にイチローに関連した絵)
K□KIGOORI(隣にかき氷の絵)
HANA□I(隣に花火の絵)

最後に

こんなかんじで,1日ずっと英語をつかって楽しく活動しました。kenya が次から次に繰り出す活動はどれも楽しくて,小学校の先生にはきっと参考になることばかりだったのではないかと思います。

また,ユニクロのCMやSEIYUのCMが,こんなに楽しい英語活動の教材になるとは驚きました。kenya のアンテナの高さに驚かされます。

なお,kenya はMAP研の情報交差点でも,これらの活動を紹介してくれています。今後も掲示板で英語関連情報を発信してくれることでしょう。そちらも合わせてご覧ください。

[MAP:2316]英語の歌12連発をやってみました!
http://hiroy.kir.jp/map/c-board/c-board.cgi?cmd=one&no=2316&id=