第7回研修会活動報告(1月) |
MAP研究会は,宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。
■ 日 時: | 2006年 1月28日(土)10:00〜15:00 |
■ 場 所: | 太白区区民センター |
■ 内 容: | 体験学習が学校を変える 〜ラボラトリー方式の体験学習〜 |
■ 講 師: | 田中裕幸氏(アウトドア・エデュケーションセンター) |
■ 報 告: | まんちゃん |
28名 |
〈田中裕幸さんの挨拶〉 |
兵庫県では,全児童が南佃島自然学校で5泊6日の野外体験学習を行うことになっている。また,トライヤルウィークという1週間の職場体験学習も行っている。そのようなフレームばかりが目につくが,しかし大事なのは,その中身。
野外教育関係者が集まったときに話題になるのは,「結局,大事なのは指導者だよね。人!」ということ。「本気・本音・本物」がキーワード。いくら手法やテクニックがあっても,本気でなければだめ。
〈実習:前半〉 |
〈休憩〉 |
〈実習:後半〉 |
〈田中裕幸さんのお話〉 |
目的は的であり,目標は道しるべ。いっきに目的地まで行ければいいが,それはなかなか難しい。いくつかの道標(つまり目標)を設けて目的地に近づくようにする。そのためには,学校や子供達のマーケティングがしっかりできているかどうかがまずは重要。
〈Q&A〉 |
Q1 | 体験学習は時間がかかる。常に体験学習的に教科指導をすることはできない。そこで,年間計画の「こことここ」というふうにカリキュラムに位置付けて行いたいが,その際にポイントになる事柄はないか。 |
A1 |
あらかじめ年間計画に位置づけたりしないほうがいいのではないか。中だるみやその教科に対する興味が薄れてきたように感じる時に行うと効果的ではないか。また,4月に人間関係づくりを行い,規範づくり,風土づくりをそれば,あとでドライブがかかって,結局,よい学習環境づくりから学習効果が生まれるのではないか。 体験学習で大事なことは待つこと。どれくらい待てるかにかかっている。 本気で子供と向き合っているか。本気で向き合っていなければいくら技術や手法が優れていても子供たちは変わらない。段取りとか運営とかにばかり気をとられていないか。本気で向き合っている者にはかなわない。 なんのために子供達とかかわっているのか。 子供たちによかれと思って大人がやっていることが,実際は生きる力を奪っていることがある。転ばぬ先の杖を与えるのではなく,転んだらどう起き上がるのかを教えるべきではないか。 教師が生き生きしていなければ,子供たちも生き生きとした生活は送れない。また,大人が本気にならないと子供たちに通じない。 クウォーター・マネイジメントというものがある。その集団の4分の1の意識が変われば,それがその集団全体に影響する。 制約条件は解除の対象。課題が見えていることはチャンス,解除すればできるということ。 アメリカから入ってきたプロジェクト・アドベンチャー。アメリカは他人種の国であり多様な価値観があるので,契約が必要だしフルバリューという考え方が必要になる。それに対し,日本人は「和をもって尊しとなす」といってきた。個人を変える,アイデンティティの確立が大事であり,「私はこう思う」と言えることが大事になってくるのではないか。 |
Q2 | 田中さんのモチベーションはなんですか。 |
A2 | 危機感。日本中を回ってみて,日本という国に対する危機感を感じている。あまり良い現状とはいえない。危機感,問題意識,当事者意識をもっている人は積極的に物事を成していく。本気の大人に子供たちは反応するものだ。 |