第1回研修会活動報告(6月)

MAP研究会は,宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。

ストーリーつなぎ
<ストーリーつなぎ>

■ 日   時: 2003年6月28日(土)10:00〜15:00
■ 場   所: 蔵王高校
■ 内   容: 体験会
■ 報   告: Sphinx
■ 参 加 者: 

さいちゃん,えり〜な,kenya,トトロ,クッキー,かあちゃん,オーバー,ふとし,浜ちゃん,タク,みってぃー,ひめ,はたはた,ボス,そら,ショウ,マック

【教育公務員共済会からの助成金贈呈式】

  活動に先立って,毎年MAP研究会の活動を支援していただいている共育公務員弘済会からの,助成金の贈呈式がありました。

【午前中の活動】

 この日は雨。いつも外で活動している部活動が体育館に移動してきたため第2体育館が使えず,午前中は会議室で活動することにしました。

スノー・フレーク

 一番最初に,ショウが一つの活動を紹介してくれました。参加者に1枚ずつ紙を配ります。そして互いの様子があまり見えないように壁に向いてもらい,次のように折ってもらいます。

ここまでやったら開いてみんなの方を向きます。

 参加者の作品は,一つ一つ微妙に違います。同じことばを聞いて行動したのに,その結果は人それぞれ。生徒たちがどのように教師の話を聞いているのか,それを先生方に体験してもらうために使ったとショウは教えてくれました。2学期の一番はじめの授業でやってみたら?というアドバイスもいただきました。これ,いろんなところで使えそうですね。例えば,障害児と健常児の交流学習の一番最初の活動としてはいかがでしょう?

ニーズアセスメント

 ここからのファシリテーターは浜ちゃんでした。まず最初に,参加者にプリントを配りました。実態把握を兼ねた自己紹介カードです。そこには次のような欄が用意されていました。

5分ぐらいの時間で,みんな静かに机に向かって記入しました。

アイデンティティ・クライシス

アイデンティティ・クライシス  アイデンティティ・クライシス

  次に,そのカードを用いて自己紹介の活動をしました。互いにカードを見せ合いながら自己紹介をして,最後にカードを交換しあいます。交換したら,今度はそのカードの人物になりきって,次の人と自己紹介をしあうという活動です。本当に自分の紹介をするのは最初の1回だけ。2回目以降は自分も相手も別人になって自己紹介をします。回数を重ねるごとに自分もわけが分からなくなっていきました。

 適当なところで切り上げて,今度は自分の持っているカードを本人のところに返す活動になりました。みんなで輪になって,一人一人自分の持っているカードで自己紹介をします。そのあとで,それを本人のところに持っていきます。何となく雰囲気で「あの人かな」と分かったり,まったく予想もつかない人だったりで面白かったです。

アイデンティティ・クライシス

 また,手にはめてパクパクするとカーカーなくカラスのぬいぐるみを使って,それにくわえさせて本人に持っていくというやり方が,新鮮で楽しかったです。最後に恒例の,全員の名前を言うチャレンジが終わる頃には,もう昼近くになっていました。

ストーリーつなぎ

  もっとちゃんとしたアクティビティ名があるのかもしれませんが…。

 お昼前にもう一つの活動をしました。ファシリテーター・浜ちゃんが参加者に1枚ずつ絵を配ります。「桃太郎」の絵本の1ページです。でも文章は書いてありません。配られる順番はでたらめです。参加者は,他の人には見せないで自分のカードだけを見て,桃太郎のストーリーの通りに並び替えるというアクティビティです。

「私は犬だけ!」
「ぼくは犬,サル,キジ!」
「めでたしめでたし」

などと自分のカードを説明しながら,みんな和気藹々と順番に並び替えました。

 最後に,最初の人から順番に絵を見せながら,「昔々,あるところに…」と物語を語り「めでたしめでたし!」でみんなで拍手。たくさんコミュニケーションして楽しく活動できました。

 

この活動にも,いろんなバリエーションが考えられます。よく知っている話ならアイスブレーキングに,みんなの知らないストーリーなら課題解決になります。また,今回のように自分のだけを見る設定でもいいし,逆にみんなで見せ合いながらストーリーを組み立てていくという方法もあります。二つの物語を混在させてもいいですね。また,ファシリテーター・浜ちゃんは,この活動をろう学校で行ったそうですが,みんな一生懸命に取り組んでいたそうです。

世界名作ファンタジー

 今回,浜ちゃんが使ったのは「世界名作ファンタジー」というシリーズの絵本です。この絵本は,絵のページと文のページが分かれているので,こういう活動にはもってこいです。値段も1冊350円と手頃です。ただ,絵のページの裏側が文のページになるので,カード化するときは裏の文のページに黒い紙を張って見えなくするのがよいでしょう。絵本の1ページと黒い紙を合わせてラミネーターでカード化します。その他にも,洋書になりますが,

の2冊も,同じような使い方ができます。こちらは Amazon で注文します。こちらは大人向けです(内容ではなくレベルが)。

※これを書いている時点で,Amazonをチェックしたところ,ZOOMのペーパーバック版は在庫切れです。でも,ハードカバーなら24時間以内発送となっています。ちょっと高いですが。RE ZOOM のほうは,どちらもあります。これらの書籍は「プロジェクトアドベンチャージャパン推奨書籍 」にも取り上げられています。

【午後の活動】

インパルス

 午後の活動はいつもの第二体育館にて。最初は再び浜ちゃんファシリテートでインパルスをしました。拍手のインパルスでタイムトライアル。

ビート

ビート

  ここから5つはkenyaのファシリテートです。最初はビート。まずは一人でするビートからはじめて,2人→4人→全員と広げていきました。一人で行うビートというのが,私には新鮮でした。全員で行ったあとに,ファシリテーター・kenyaが「もっと違うやり方で全員でできる方法はないですけ?」と問いかけ,それに対して全員左向け左になって,肩たたきのようなビートでこたえました。

エーデルワイス

 はじめは「ぞうさん」で,次に「エーデルワイス」で。

ビート(新型?)

ビート(新型)

 ビートの新しいバージョン…みたいなやつです。

これ1小節です(休符なしの8分音符)。2小節目は左と右が逆になります。これを3小節分繰り返して,最後は

体育館に響き渡る足踏みと手拍子の音がすごくかっこよかったです!

V字バランス

ブリッジ氷鬼

ブリッジ氷鬼  ブリッジ氷鬼

  エリア内で行う鬼ごっこです。鬼が二人。鬼に捕まったらその場にしゃがみます。生き返る方法は,しゃがんだもう一人を見つけて合図し,しゃがんだまま近づいて,ブリッジを作りながら立ち上がります。そのブリッジを生きている人が通り抜けてくれた瞬間に生き返ります。通り抜けている間に捕まってしまったら,3人ともしゃがみます。スピードは早歩きで。

スタンドアップ

  ここはオーバーがファシリテート。二人組から始まって,5人組,全員でのスタンドアップ。全員ができたあと,ファシリテーター・オーバーから「他にやり方がありますか?」という問いかけがありました。

 4種類ぐらいやってみた中で,最後の方法は参加者の誰もがはじめてという方法。浜ちゃんの,正直な(ある意味ちょっとわがままな?(^_^))ひと言がきっかけとなり,えり〜なが思いついた方法です。最低6人はいないとできないんですが,形もきれいで,力も必要としません。みんなでその感動を分かち合って,終了しました。

間違い探し

間違い探し  間違い探し

 最後の締めは,やはり浜ちゃんファシリテート。グループ対抗の間違い探しです。基本となる絵は,2つのグループの間に掲示します。各グループには間違いのたくさん含まれる絵が渡されます。

 用意ドンで決められた時間内に一人ずつ基本の絵を見に行って,戻ってきたら間違っている場所に印を付けていきます。時間内に全員が行くことがルールです。2回,3回と見に行ってもOKです。

 作戦会議を開いて各グループ作戦を練って,いざ挑戦!どちらのチームもすべての間違いを見つけることはできませんでしたが,それぞれ違った作戦で取り組み,一定の成果を上げていたのがよかったと思います。間違っていないところに印がついているところもちらほら。私のチームは人数分のエリアで分担したのですが,ちょうど互いの分担の境界付近の間違いを見落としたところが多く,「分担」の利点と欠点を考えさせられました。

【最後に】

 午前中に書いた自己紹介カードは,全員分をセロハンテープで貼り付けて1枚の大きなシートにして,午後の活動場所の体育館に貼っておきました。みんなのカードに見守られながらの午後の活動。最後に,そのシートをみんなで見て,活動終了!

 私は1年ぶりの参加でした。知らない人がほとんどという状態でしたが,1日の活動で皆さんとの一体感を感じることができました。参加者の皆さん,ファシリテートしてくれた皆さん,ありがとうございました!

自己紹介カード

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