第7回研修会活動報告(12月) |
MAP研究会は,(財)カメイ社会教育振興財団と
宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。
■ 日 時: 2002年12月14日(土)10:00〜15:00
■ 場 所: 仙台青年の家
■ 内 容: 体験会
■ PAJ講師: はるみちゃん
■ ファシリテーター: しず,えんやす
■ 報 告: まんちゃん
■ 参 加 者: 14名
ごめんなさい。キャンプネームをメモし忘れてしまいました。ショウをはじめ,MAP研究会元会長で現仙台二高校長佐藤三之先生,かあちゃんや内地留学中のかあちゃんの同僚の先生も参加しました。社会教育主事資格取得実習でMAPを知り,花山での研修から続けて参加した東北学院大の学生さん2名,また,はじめて参加の小中学校教諭と講師7名など,バラエティに富んでいました。
MAP研究会の面白さの一つに,この職業や立場,校種を超えた会員の宮城県各地からの参加があげられると思います。こういう研修会は少ないし,あっても収拾がつかなくなりがちなのですが,MAP研はそれぞれの立場からの学びが得られる研究会だと思います。
僕はひさしぶりにピーチボーイと会いお話ができました。
【MAPとの出会い】 |
研修報告からだいぶ話がそれていきますが,「不登校を考える会」という研修会に参加したのが,僕のMAPとの出会いでした。
MAP事業が始まる少し前のことです。当時,某中学校の進路指導主事で不登校生徒の進路で悩んでいた僕は,担任生徒(小学校4年生から不登校)の保護者と一緒に「不登校を考える会」というのに参加しました。その基調講演でピーチボーイがMAPを紹介したのです。
僕たちが会場に着くと,参会者の座席はすでに後頭部凝視型に設営されていました。それを講演者のピーチボーイは急きょ,円陣型の座席に変え,不登校のお話と自らの体験談,そしてMAPのアクティビティを始めたのです。正直いって,ぶっとびました。円陣の中にいる人達がどんどん動き出しコミュニケーションをはじめ,関係性がどんどん深まっていったのです。重苦しい今までの研修会とは大違いです。最後は大拍手で終わりました。あの時の衝撃は忘れません。
その後,当時の勤務校がMAP活動推進校になり,学年主任だった僕は,5学級全部で学級担任の先生とTTでやったり,学年委員会(学級委員で構成)で夏休みに丸1日,MAPをやってみました。お世話になっていた方の息子さんが,不登校傾向が出てきたことで,その子を花山少年自然の家で行われた「不登校生徒のためのキャンプ」に連れて行ったこともありました。当時,富谷小で講師してMAPを普及していたPAJのトモや花山少年自然の家職員のまいけるにお世話になったところ,元気になって登校し出したことから,縁が深まっていきました。
さて,ピーチボーイはその後,国体・障害者スポーツ大会局を経てNPO青少年室などで仕事をしています。今回の研修会でおしゃべりした「地域通貨」のことが僕は刺激になりました。クリスマス近くだったので,「知人を招いてのホームパーティを開くから,まんちゃんも来ない?」と誘われたのですが,あいにく仕事(長期研修2ヶ月)の追い込みをしなければいけない時期だったので断ってしまいました。でも行けばよかったな。またさそってね。相変わらずチャレンジ精神旺盛でオープンマインドなピーチボーイのお話になっちゃいました。
【主なアクティビティ】 |
【午前の部】体育館にて |
円陣になリ,ファシリテーターの号令に合わせて動くウォームアップのゲーム。号令の基本は,歩きの「ゴー」,小走りの「ジョグ」,180度方向転換の「ターン」,静止の「ストップ」。慣れてきたら速い号令で行います。更に慣れてきたら「ゴー」の号令で静止したり,「ジョグ」の号令で歩き,ストップの号令で小走りというようにしてエラーを楽しむゲームにするとおもしろくなるゲーム。冬の体育館であったまるにはよかったです。
ご存知,伊藤家の食卓で有名になった「あんたがたどこさ」を参加者がジェンカの時のように円陣になって,前の人の肩に手を載せ,「さ」の音の時は,一歩バックし,それ以外の音の時は前進するもの。
円陣になります。オニ役は腰をおろして片足を伸ばしておきます。他の参加者はオニの足に引っかからないように片足ケンケンで前進します。ずっと片足ケンケンをしていると疲れてくるので,足を交換してもいいのですが,交換しているところをオニに見つかるかオニの足にひっかかったら,オニ役交替。
3人と交換しているうちに自分が誰だったか,誰の克服した食べ物だったか夢だったかなど分からなくなるところが面白いところです。紹介が終わった後,紹介された人が情報のちゃんと伝わっていないところを修正しながら,みんなの前で自己紹介します。
行楽用シートなどに全員が乗ったまま,これを裏返す課題解決ゲーム。人数と面積の関係がポイント。裏表がはっきりしているシートが適しています。ファンタジーとしては,「空飛ぶ絨毯が故障したので,乗ったまま裏返して修理する」という設定でした。全員が乗った状態で説明に入ります。
今回は,短時間で解決してしまいました。次に,「あの位置まで魔法の絨毯に乗ったまま移動します」という活動もあっという間に達成してしまいました。
【午後の部】研修室にて |
寒かったこともあり研修室内に会場を移したのですが,かえって,この場の設定が学びになりました。学校現場では,いつも都合よく体育館や校庭が使えるわけではないからです。
椅子に座って円陣になり,自分の好きなフルーツの名前を発表します。参加者全員のフルーツ名が決まったら,自分のフルーツ名を言って次に誰かのフルーツ名を言います。言われた人は自分のフルーツ名をいって,また誰かのフルーツ名を言ってまわします。たとえば「いちご,キウイ」「キウイ,バナナ」「バナナ,りんご」というふうにです。言い間違ったりすぐに言えなかった場合は,円陣の中の最後尾座席に移動しなかればなりません。誰かが移動すると,前にその場に座っていた人のフルーツ名が新しい自分のフルーツ名になります。出たエラーを楽しむ反射神経ゲームなのですが,さらに面白いのはフルーツ名を言うときに,「歯を見せないで言う」ことになっているので,みんな鼻の下を長くしてゴリラ顔でしゃべるディインヒビタイザーの要素が大きくなっている点です。
キング・フルーツのような座席で行う反射神経ゲーム。一定のリズムにのって「ひつじ」と言われたら,隣の座席の人が「1ぴき」と答え,いっぴきと答えた人が今度は「食パン」などと問題を出し,その隣の人が「1きん」,・・・というふうに答えていくゲーム。これも誰かのエラーによって座席が前後します。国語の数詞の学習に使えそうですね。他のことにも応用可能でしょう。
最初,5人組×3グループで行い,次に全員で行いました。お決まりの解決方法ではなく,誰かが発案して新しい解決方法にチャレンジし,みんなで試行錯誤して達成していきました。
「ハイ!」「ロー!」「ヨー!」それぞれの号令とハンドアクションでまわして,エラーを出した人は円陣から抜け,見学者か妨害者になるもの。僕はこのゲーム,好きです。いつもまずまずのところまでは進むのですが,チャンピオンになったことはありません。押し詰まってくると緊張してエラーしてしまうのです。
参加者が2グループに分かれます。グループ内の人全員の足と足が溶接されてくっついているという設定になっています。足(正確には靴)をくっつけたままみんなで移動し,ゴールまで移動するというアクティビティです。途中,誰かの足が離れたら,スタートに戻るルール。今回のこのアクティビティのポイントは,2グループがゴールを目指して移動中に,必ず交差する状態になり,そのまままっすぐは進めないということ。
ここでの動きと思考が学びの最も大きいポイントになったでしょう。振り返りで,僕はここがこの日のピークになったことをお話ししました。
グループごとに振り返り,全体でシェアしました。実は僕はこの時,話したかったのですが,ちゅうしょしていたことを,ショウの「もう一つのグループのことはどう見ていた?」という言葉で,思い切って話し出し,延々と熱く語ってしまいました。話してよかったのかどうかは分かりません。胸のつかえはとれましたが,それと同時にもう少し言葉少なに話せばよかったかなと思ったりもしました。
1学期に仙台青年の家で行った,ドラゴンとKuniのファシリテートによる「2グループ一緒にキーパンチ」,そして9月研修・花山で行ったひめとかあちゃんのファシリテートによる「2グループ一緒に宇宙旅行」で感じたことや考えたことが,今回のアクティビティで明確になり,僕は話したくなったのでした。
えんやすによる「この気持ちを伝えたい」という分かりやすい絵本風の本の朗読でした。テーマはコミュニケーションについて。
【研修会を終えて】 |
AP,AITCで研修を積んできたしづとえんやすのファシリテートで,いろいろ収穫があり充実感を感じました。行ってよかった。楽しい学びになりました。