MAP研究会・南地区研修会報告(10月)

MAP研究会は,(財)カメイ社会教育振興財団
宮城県教育公務員弘済会の支援によって活動しています。

■日 時:2001年10月27日(土)10:00〜15:00
■場 所:宮城県蔵王高等学校
■内 容:アクティビティ・シーケンスの組み立て方とハイエレメント研修
■報 告:Sphinx
■参加者:P,えんやす,リュウ,BOB,マック,フトシ,Sugar,ショウ,kuni,Sphinx(以上10名)

ハーネスの装着

1.アクティビティ・シーケンスの組み立て方

 いい天気だった…ような気がします。もう1ヶ月以上前のことで若干記憶が不鮮明。でも,蔵王高校の体育館から見た松川の川面がキラキラ光っていた印象があります。

 ハイエレメント研修をするから最低10人は必要と,BOBが一生懸命声をかけてくれて,その最低ラインである10名がなんとか集まりました。お弁当の注文をした後,三々五々体育館に移動。PAバックを広げて,何となく遊びが始まりました。まず始まったのが,ラバーリングを投げ合って,リングの輪に通す遊び。それもリングを縦方向にして投げてもらい,手を横に移動させて輪に通すというものです。意外に難しくてなかなか入らないのですが,さすがマックは体育の先生。何度も成功。次は布製フリスビーでキャッチボール。上手に投げると遠くまでまっすぐ飛びます。でもたいていカーブがかかって戻ってきてしまうんですよね。このフリスビーは布製だから,軽いし折り畳むとポケットに入るサイズになります。バックパッカーが山歩きの時,ズボンのポケットに入れていつも持ち歩いているものだとマックが教えてくれました。

●ネームストレッチ

 まずはこれから。今回初参加のメンバーが2名いたので,自己紹介もかねてネームストレッチをしました。

●握手でネーム紹介

 そして,名前をもっとよく覚えられるように,みんなで一斉に動いて握手して名前を教え合いました。一段落したところで,ファシリテーターが「誰か全員の名前を紹介してくれる人はいませんか?」とたずねます。左からみんなの名前を発表して,無事に一巡したら拍手!

●Have you ever ...?

 次はメンバーの実態把握をかねてHave you ever ...? みんなでサークルになって,質問を待ちます。出された質問への答えがイエスの場合は,場所を移動します。「睡眠時間が6時間未満の人」「今朝,パンを食べてきた人」「仕事に疲れている人」など,いろいろな質問がでましたが,今回一番盛り上がった質問は,「実は奥さんがこわい人」でした。

 それから,該当者が単に場所を移動するだけじゃなくて,一度中央に集まって決められたジェスチャーをする(せーので両手で膝を2回たたいて両腕を2回抱きかかえるようにして2回拍手してイェーイといいながらポーズ)っていうのもあって,これがなかなか仲間意識を高めていい感じでした。で,奥さんがこわい人たちが中央に集まってイェーイとやるわけです。

●3グループに分かれる

 今日のテーマの一つである,アクティビティ・シーケンスの組み立てを3つのグループで行うために,ここでグループ分けを行いました。まずそれぞれ心の中で1,2,3の中で好きな数字を思い浮かべます。そうしたら,互いに言葉を使わずに握手だけでそれぞれの数字のグループに分かれます。しばし静寂の中で互いに握手しては別れる人たち…だんだんニコッと笑ってグループができあがります。

ということになりました。

●班ごとに別れてアクティビティ・シーケンスの組み立て

 10分間の時間で,それぞれの班に分かれてアクティビティ・シーケンスの検討を行いました。ここでどんな検討が行われたかは,振り返りの時に明らかになりました。

(1)アイスブレーキング担当のアクティビティ

●親指チェック

●みんなオニ

●頭星人・おなか星人・おしり星人

 3チームによる鬼ごっこです(歩く速さで)。参加者がそれぞれ,頭星人(頭に手を当てている),おなか星人(おなかに手を当てている),おしり星人(おしりに手を当てている)に分かれます。そして,ほかのチームのメンバーにタッチされたら,別な星人に早変わり(頭星人はおなか星人へ,おなか星人はおしり星人へ,おしり星人は頭星人へ)。全員が一つの星人になってしまったらゲーム終了です。頭を押さえたりおしりを押さえたりしている互いの妙なかっこうが笑えますし,タッチされたら次に何になるんだったかだんだん分からなくなったりして状況が混沌としてきます。笑い声や悲鳴があちこちから聞こえてきて盛り上がりました。この日は2回やって2回ともおしり星人が世界を征服しました。おしり星人おそるべし!

●サムライ

 中央にフープとポリエチレン洋刀,そしてその周りに人数分マイナス1枚のラバーベースをサークル状に配置します。中央にサムライがひとり,ラバーベース上にほかのメンバーが位置します。サムライがポリエチレン洋刀でメンバーにタッチして,素早く刀を中央に戻しタッチされた人の陣地を取ろうとします。タッチされた人は,中央に置かれた刀を素早く取って陣地を取られる前にサムライにタッチします。バリエーションとして「勇者の印」や「刀の切れ味チェック」などがあります。詳しいやり方は書籍を参照してください(『PA系ゲーム109』p54, p55, p106,『楽しみながら信頼関係を築くゲーム集』p80, p81)。

 最初はその場所での入れ替わりのみ。次にスペースが空いたところに別な(サムライでない)メンバーが移動できるルールにして,その次に「勇者の印」のルールを加えていきました。勇者の印が連発する頃には,かなり息が上がって気持ちも盛り上がりました。

(2)ディインヒビタイザー担当のアクティビティ

People to People
<People to People>

●5段階疲れ度チェック

 これってどんなのでしたっけ?私のメモには名前しか書いていません。片手で指を1本〜5本だすんだったかな?

●エーデルワイス

 内容は平成12年度活動報告の第4回研修会のページを参照してください。最初はジェスチャーの順番を思い出すので一生懸命。慣れてきたところでリバースモードに突入します。最後はリバース乱発で訳が分からなくなり,気持ちがはじけてきました。

●People to People

 サークルになって真ん中にひとり。真ん中の人が指令を出す役で,他の人は隣同士でペアをつくります。1秒間に1拍ぐらいの速さで手拍子をして,真ん中の人が「肩と肩」などのように指令を出します。そうしたら,その指令どおりにペア同士で肩と肩をくっつけます。ほかに「肘と肘」「膝と膝」,「膝と肘」でもOK。「People to People」という指令が出たら,ペアを解散して別な人とペアになります。そのときに指令役だったひとも誰かとペアになり,残った人が次の指令役になります。

 ファシリテート役のkuniが醸し出す雰囲気もあってか,リラックスムードで活動できました。エーデルワイスではじけた気持ちが,ここでちょっと落ち着いたような気がしました。

●進化論

 犬→アヒル→さる→人間の4段階を設定。最初はみんな犬からスタート。同じ動物同士でじゃんけんをして,勝ったら次の動物へ進化,負けたら犬に退化します。どの人がどの動物か分かるように,犬は犬のジェスチャー,アヒルはアヒルのジェスチャーをし続けます。「じゃんけんぽん」のかけ声も,その動物の声で(例えば犬なら「ワン・ワン・ワン」)。人間まで進化できたらあがりです。これで落ち着いた気分からまたはじけた気分へ

●アルチチャ

 内容は平成12年度希望者研修会(源流の森)の第4日目を参照してください。はじけた気分のままやけくそで(?),アルチチャ。もう恥ずかしさは全然感じなかったです!

(3)イニシアティブ担当のアクティビティ

マシュマロリバー

●ミラーストレッチ

●スタンドアップ

●マシュマロリバー(納豆川渡り)

 濁流の川の中州に取り残されたパンダとサルを助けにいくレンジャー部隊という設定で,川渡りを行いました。最初に書いたように,この日はすばらしい天気。前の日も同じようないい天気でした。そんな中で,マシュマロリバーをはじめるときのファシリテーターの最初のひと言がすばらしかった。「昨日はすごい台風でしたね!見てください,この川!」

 時間設定は10分間でしたが,実際にかかった時間は15分でした。また,与えられたラバーベースの枚数が少なかったために,グループの話し合いで先発隊と後発隊の2班に分かれて川を渡ることにしました。しかし,振り返りでは2班に分かれることを認めない方がよかったという意見が出ました。

(4)振り返り

 イニシアティブ担当のアクティビティが終わった後,全体を振り返って話し合いをしました。そのときに出た意見をかいつまんで記します。

  • マシュマロリバーでは,みんなで一緒に行きたかった。特にえんやすがひとりで後発隊を迎えに帰ったとき特にそう感じた。
    • 最後にハイエレメントに行くことを考えると,やはり一緒にいた方がよかった。
    • ファシリテーターとしては,「みんなで一緒に」と言った方がよかったなと(後で)思った。しかし時間設定が10分ということになったので,時間の方が気になった(時間がかからないようにしたいと考えた)。
  • 時間がオーバーしたわけだが,やっている最中に時間を気にしていただろうか?
    • ファシリテーターとしては,間に合わないことが明らかになった段階で流すことに決めた。
  • それぞれの担当で,どうして今回のアクティビティにしたか教えて。
    • 【アイスブレーキング】ある程度うち解けていたので,他者との関わりを多くしようと考えた。最初の「みんなオニ」ではひとり,次の「頭星人…」ではグループに,そして最後の「サムライ」で全体の活動というようにだんだん集団が大きくなるように組み立てた。最後の「サムライ」ではウォーミングアップもかねていた。
    • 【ディインヒビタイザー】前のグループがサムライで輪の形で終わるので,その形からはじめようと考えた。まずはサムライで動いた後に,一休みの意味も込めて「エーデルワイス」。次にやはり輪で行う「People to People」,その次は大きな声を出そうということで「進化論」,そして姿形で恥ずかしさを伴う「アルチチャ」へ。
    • 【イニシアティブ】次がハイエレメントということを考えると,その前に「相手にゆだねる」とか「相手の力を借りる」という体験をしたいということになった。それで最初はトラストを入れようかと考えたが,ほかのグループと話し合ってトラストを午後一番に入れることにした。それで,トラストおよびエレメントの前段階として,相手の力を借りたり相手にゆだねたりする活動を入れようと言うことで,「スタンドアップ」と「マシュマロリバー」を選んだ。それらはかなり力を使うものなので,体をほぐす意味で最初に「ミラーストレッチ」を入れた。

2.ハイエレメント研修

トラストシーケンス
<トラストシーケンス>

 午後はハイエレメント研修です。ハイエレメントの前に,トラストシーケンスと5−5−5ストレッチをして心と体の準備をしました。トラストシーケンスでは,信頼感の確認とともにコマンド(準備はいいですか→いいです→ゆだねます→支えます)の練習とスポッティングの練習をかねていました。

 次に,ハーネスとカラビナの装着。ハーネス装着後のチェックポイント(1.赤い部分が見えないこと,2.ねじれていないこと,3.ゆるくないこと)をみんなで確認しあいました。

ハーネス装着(前)
<ハーネス装着(前)>
ハーネス装着(後)
<ハーネス装着(後)>

●カーゴネット

えんやすのカーゴネット挑戦

 まずはじめはカーゴネット。えんやすとりゅうが挑戦しました。最初にkuniが途中までのぼって,チャレンジが終わった後の降り方を実演しました。そしてチャレンジャーとビレイヤーに分かれてチャレンジ開始。えんやすもりゅうも自分の目標を達成し,拍手と共に下界に戻ってきました。

<←えんやすカーゴネットに挑戦>

降り方(1)
<降り方(その1)>
降り方(2)
<降り方(その2)>
降り方(3)
<降り方(その3)>

●ジャイアント・ラダー(巨人の縄ばしご)

ジャイアント・ラダーに挑戦
<ジャイアント・ラダー>

 次はジャイアント・ラダー(巨人の縄ばしご)。PとSphinxがチャレンジャー。揺れるはしごに四苦八苦しながらも,なんとか目標を達成することができました。はしごに登りながら見えた青空や水辺に憩う馬が印象的でした。その後の振り返りでどんな話がでたか,よく覚えていません。(^_^;) 目標を達成した達成感でボーっとしていたせいでしょう。

 ラダーにのぼりながらPとSphinxが何を考えていたかは,情報交差点(掲示板)のほうにそれぞれの発言として書かれているのでそちらをご覧ください。えんやすのカーゴネットの感想も書かれていますのでそちらも一緒に。

3.終わりの儀式

 ハイエレメントをやっているとあっという間に時間が過ぎ,もう終わりの時間。終わりの儀式は,Have you ever...でやったあのジェスチャー。みんなで大きな声でイェーイ!と叫んで終了!


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