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▼noriさん:
質問に答えていただいて,ありがとうございました。
>絵があるのがわかりやすいですね。つまり「わかる」ってことが大切なんですね。
私もそう思います。コミュニケーションの場合は「わかる」というのは「伝わる」ということでもあります。相手の伝えたいことが「わかる」から安心する。自分の伝えたいことが「伝わる」から,表現したくなる。
コミュニケーションの指導の始まりは,「表現したい」「伝えたい」という気持ちを育てることじゃないかなと思います。生徒がコミュニケーションの勉強をしているときに,理解できないレベルの指導をされたり,意味が分かってもせっかく表現したことに対して「そうじゃなくて!」などと怒られたりしたら,伝えようという気持ちは萎えてしまうでしょう。あるいは,コミュニケーションを学んでいる生徒が「これは食べたくない」とか「これはしたくない」とか表現したときに,「わがまま言うんじゃない!」などと怒られたら…どうでしょう?(←これはちょっと難しい問題)
>またまた質問なんですが、授業をするときって、次のステップを考えるんですよね。だとすると写真が今わかる子どもは将来的に写真を使わないことを目指すんでしょうか?今のままでいいのでしょうか?子どもによって違うんでしょうねう〜ん。
そうですね。きっと,いろんな要素が絡んでくることだと思います。生徒の実態ももちろん重要ですし,保護者の考え方や家族の状況なども考慮しながらやっていくことになります。でも,文字が使えるようになると,写真や絵カードよりずっとコミュニケーションの幅が広がりますから,できればぜひそうなるように進めたいところですよね。
ところで,私たちの日常生活の中にも,たくさんの視覚支援が使われているってご存じでしたか?例えば…
・東京駅。中央線に乗りたいときはオレンジのライン(でしたっけ?)をずーっとたどっていけば,そのホームに着きます。
・駅などの公共施設でトイレを探すときは,トイレのマークを探します。
・組み立て説明書はたいてい図入りです。
・図鑑や百科事典も,もちろん図入りです。例えば,ワオキツネザルの体の模様について,文字で説明したら書く方も読む方もたいへんです。
#ワオキツネザルの「ワオ」って「輪尾」っていうことのようですが,
それも写真を見れば一目瞭然!
http://www.pref.ishikawa.jp/zoo/show/ringtail.html
その他,いろいろありますよ。私たちの生活の中の視覚支援,ちょっと考えてみませんか?
それから,私たちは視覚支援がなくても生活できるんだけど,でも視覚支援をいっぱい活用していますよね。なぜでしょう?そこから学べることってありませんか?
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